『あゝ野麦峠』で有名な繊維工女の悲劇についてはある程度知ってはいたし、調べることも可能である。しかしそのバックグラウンドである蚕糸技術については現在日本では製糸工業が廃れているだけになじみが無いだろう。
著者は40年間繊維技術者として働いた経験から丁寧にその部分を解説している良書である。