この本から大正の時代の紡績女工たちの過酷な労働の有り様を知ることができます。ほとんど騙されたようなかたちで田舎から連れてこられ、一日13時間労働で寄宿舎と工場の往復の生活。田舎との手紙でのやり取りも中身を見られ、工場の悲惨な現状を書いた手紙は捨てられる。病気でも叩き起こされ、働かされ続ける。一番驚いたのはコレラが蔓延したとき、毒を飲まされ多くの女工が殺されていたということです。
会社名や当時の労働者数などの情報も記載されています。
労働関係の法律を学ばれている方が法律制定の歴史的背景を知り、理解を深めるためにはいい本だと思います。