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21番目のやさしさに―ダウン症のわたしから

価格: ¥1,680
カテゴリ: 単行本
ブランド: かもがわ出版
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綾さんだけでなく、ご両親もすばらしい ★★★★★
この本の著者は、ダウン症という障がいを抱えておられます。
ダウン症の方の親御さんが書かれた本はわりと良く見かけますが、ダウン症の方ご本人が書かれた本、というのは珍しいのではないでしょうか?

ダウン症とは、人間の23組の染色体のうち、21番目の染色体が通常より一本多いことが原因で起こる障がいです。
一本多い染色体が悪さをして発達の遅れや心臓病などいろいろな障害を引き起こすのだそうです。
しかし、著者である岩元綾さんのお母様は“21番目の一本多い染色体にはやさしさと可能性がいっぱい詰まっている”と娘に教えたのです。
すばらしい表現だと思います。
障がいを抱えた子どもが幸せに生きられるかどうか?
それには、親が“障がい”をどう受け止めているか、またそれをどのように子どもに伝えていくか、ということが非常に重要なのだな・・・と感じました。

また、国語の先生でもあるご両親は、幼かった彼女に、日記を書くように勧めたそうです。
綾さんは、ダウン症の患者(?)としては初めて四年制大学へ進学されました。
もちろん綾さんが優秀であったことは間違いないでしょうが、その下地として、この日記を毎日書くという習慣があったことがとても大きいように思います。


ダウン症の患者として初めて大学に行った、そのこと自体より、 娘が心豊かに成長するよう努力を重ねられたご両親の生き方と、その期待に答え、みごとに才能を花開かせた綾さんがすばらしいと思いました。

ダウン症についての理解と、命の大切さを訴え続ける綾さん。
綾さんと彼女のご両親が、今後も健康で活躍されることを心から祈りたいと思います。
この本の社会的意義はとても大きい ★★★★★
この本はダウン症という障がいを持った当事者が書いた点で、
とても貴重な本だと思います。 また、著者はダウン症を持って
いながら4年制大学を卒業したことでとても有名な方。
私の息子も著者と同じダウン症ですので、親の側として読む私も
いつもの読書とは全く違った読み方をしたように感じました。

本の流れは、初めに著者のメッセージから始まり、
続いて幼少期から小学生、中学、高校、大学卒業後までの
生い立ちや素敵な思い出を、著者と親しい方々の寄稿文を
交えながら進んでいきます。

最後は、著者が叶えたい夢(たくさんありました)、
今の日常生活、素敵な詩、そして「おわりに」と続き、
最後は著者のお母様のあとがきで締めくくられています。

私がインパクトを受けたところなのですが、
著者が講演で「幸せのかたち」について話されるとき、
「どんなかたちですか?」等と聞かれたことがあるという下り。

『ただはっきり言えるのは、「私にとって一番の宝物は家族です。
両親が元気で生きていてくれるだけで"幸せ"です」』

と著者は書いています。
私が自分自身を思う以上に子供にとって私は大切な存在で
あるんだなと今更なのですが気づかされました。

大平光代さんと著者及びご家族の対談がTV放映されたのは
記憶にとても新しいのですが、その中で大平さんのお子様に
著者が贈った言葉、「21番目のやさしさにありがとう」
という言葉の一部がこの本のタイトルになっています。

実はこの言葉は著者のお母様が、
「21番目の1本多い染色体にはやさしさと可能性がいっぱい
詰まっているんだよ」
と常日ごろ著者に話していた言葉なのだそうです。
著者はその言葉にとても救われたと語っています。

この本は、ダウン症の方が書かれたという点で、
他のダウン症関連書籍とは一線を画します。
ダウン症児・者に関わられる全ての方に
ぜひ一読して頂きたいと願います。
ダウン症者本人の自伝 ★★★★★
世界で初めて4年生大学を卒業したダウン症者の岩元綾さんの自伝。とても分かりやすい文章で書かれています。幼い頃から岩元さんとかかわってきた方々の文章を挟み込むことによって、非常に立体的な本になっています。高校時代のS君への淡い恋心をさらっと描いているところなど、すばらしい表現力を感じます。ダウン症関係者だけでなく、多くの人に読んでいただきたい。