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ことば育ちは心育て―ダウン症児のことばを拓く

価格: ¥1,680
カテゴリ: 単行本
ブランド: かもがわ出版
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宝石箱のような本 ★★★★★
宝石箱のような本でした。決して大げさではなく、
この本の中には30年間蓄積された子育てのエッセンスが
数多く入っています。

著者はダウン症で4年生大学を卒業された岩元綾さんの父親。
ダウン症児が他人のフォローなくして大学を卒業した例は
皆無だそうで、なぜ綾さんが英語、フランス語を習得するまでに
至ったかについて思い当たることをこの本で語っています。

著者は教職員であること以外、綾さん出生当時、ダウン症児の
子育てについては全く知識がなく手探りで育てられたそうです。
過去にも、家族で2冊の本を出版されており、
今回のこの本では社会生活をするために最も必要だと思われる
「ことば」について掘り下げて書かれています。

私はダウン症の息子が4ヶ月の時にこの本と出合いましたが
ダウン症について色々学んでいくにつれ、ダウン症児・者は
ことばを習得するのが難しいと知り、ことばをいかに息子に
習得させていくかについて考えていた時でした。
そのこともあって、この本からは多くのヒントをもらいました。
著者が実際に育児で実践されたことも詳しく書かれています。

読み終わって感じたのは、結局子育てというものはダウン症
だから特別何かしなければならないことはなく、その子にとって
何が必要なのかを適確にとらえ、いいタイミングでフォローして
やることが大事であるとわかりました。

ですから、私自身、専門知識は皆無だったとしても、子育ての
原点に返ることで、悔いの残らない子育てが出来るのではないか
という可能性をこの本から見つけることが出来ました。

親の視点から書かれる療育書はとても意義があると思います。
専門家の本は割りと多くあるものの、実際に生活していく中で
どのようなことをしてきたのかについては親でしかわからない
ところがほとんどだと思います。それゆえこの本は、
綾さんが4年制大学を卒業されたこともあって、本というよりも
貴重な資料だと感じます。

今息子は3才ですが、ダウン症児を育てるには専門知識も大切
だと思いますが、その根底には親の愛情や努力が必ず必要に
なってくるものだと実感しています。この本はその大切さを
わかりやすく、著者の経験から説明されているところが
とても参考になりました。
とてもわかりやすく書かれている点からもお勧めです。