分子軌道法についての入門書
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分子軌道法についての入門書としては、特筆できる。
CD-ROMに評価用のソフトウェアが同梱されており、自分で理論を確かめることができる。
数式、挿絵もほどよく、工業高校、大学の工学部の1年生くらいに読んで、分子軌道法を専門にしようと思ってもらえるとよい。
面白い!
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私も一応は化学を仕事にしているので、分子軌道法というものを知らなかった訳ではないのですが、どうも教科書的な本では実感がわかないと言うかそういう不満をずっと持っていました。この本では付属のCD-ROMで自分で計算が実行できるので、なるほどなあと納得できました。著者は何の予備知識も持たない人向けにこの本を書かれたそうですが、それなりに化学を勉強された人でも、得るところはあると思います。
まあ、ただ日頃化学と接していると、「わざわざこんな当たり前のことを計算して求めなくても・・・」なんて思ったりもしますが、入門書なのでそれは仕方の無いことでしょう。
現場が使える知識
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現場で実験を繰り返して説明の方法に悩んでいました。驚くほど平易に現場と一致します。
惜しいのは一般のパソコン知識では使えないほどにパソコン知識が前提に必要です。
機能制限版でなく、本物を購入したい強い動機が形成できました。分子軌道法の未来を確信します。記述されてある画面は機能制限ない場合はほとんど再現できました。続編がぜひ欲しい一冊です。
最初の一冊に!
★★★★☆
量子に苦手意識をもっている人は、おそらく数式ばかりでわけがわからないからだと思います。本書は文章中心で、大変分かり易く記述されており、理解しやすいです。そのかわり、この本を読むだけでは問題を解けるようにはなりません。しかし、まずこの本で大まかに理解しておくと、後になって役立つと思います。
量子化学のイメージを知る
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大学の教養で、有機化学をやったとき、私には、波動関数や、プラスやマイナスの波や、プラスとプラスが重なり合うと結合になるとか、分子軌道などなど・・・がさっぱりわからなかった。テストで点をとることはできてもイメージというのが全くわからなかった。分子軌道というのが、何をあらわしているのか、下から上向きとした向きの矢印を順にいれていくあの図が何を表しているのか・・・。そういうのを大学のお堅い教科書(私が使ったものだが)は何度読んでも教えてくれなかった。
そこで、ブルーバックスに頼ったわけだが、正解だったと思う。わかりにくい量子化学という分野についてのさまざまな概念について、じっくり理解しながら学んでいったので読み応えが十分で大変だったが、イメージをしっかりつかむことができた(と思う、あやしいのも結構残ってるが)。
CDロムは使わなかったのだが、それ抜きで5点が十分与えられると思う。ただ、著者の化学は暗記じゃなくて、コンピュータプログラムを使って計算すればわかるんだ・・・という繰り返しかかれた主張については、専門外の人間にとっては、実際問題としては、教科書をひけば、わかるんだ・・・と大して変わらないように思えたが・・・。