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日本の風景・西欧の景観 そして造景の時代 (講談社現代新書)

価格: ¥735
カテゴリ: 新書
ブランド: 講談社
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モダンとポストモダン ★★★☆☆
全体につづられている日本と西洋の比較よりも、
最後で語られている「モダン=風景の発見(主客分離)」と
「ポストモダン=風景の終焉→「造景」の時代(景色を見る→参加する)」
を対比した部分が興味深い。
準拠モデルとしての地球(有限性と特有性)という発想は、
特有性という観点がある点で地球全体主義=資源主義を超えている。

個人的には、この本の姉妹編ともいうべき『都市のコスモロジー』のほうが
啓発的だった。
風景の発見 ★★★★☆
一昔前、セカンドハウスだなんだと言って、都会の人間が自然の中に別荘のようなものを持つというのが流行った(今もあるのかな?)。そういうことをしている人たちは、自然の中に家を構えるというその目標を達成したとき、きっとこう思ったのだろう、「ああ、これで失われた自然美に囲まれた生活ができる」と。
しかし、この本の著者、オーギュスタン・ベルクに言わせれば、「んなもんは、最初からない」、ということになるだろう。
本書は、主に絵画という芸術空間における「自然の風景」というものが、近代化、ジャポニズムなどの影響を受けつつ、後発的に<発見>されたことを明かす。

この本を読むとわかるのは、我々は現代人が目にする「風景」とは、二重の意味で前近代の人々が見ていた単なる「環境」とはまったくの別物である、ということだ。

ひとつには、科学技術の発展などの外的な変化によって、見た目が変わるという単純な客観的な意味での別物ということになる。
もうひとつは、主観。もし我々数百年前にも存在した山々に美を見出したとしても、同じものを見て、わずか数百年前の人間にはそこに美など存在しなかった。
両者の主観には、客観的現実以上に超えがたい断絶が挟まっていたのだ。