American Dreams
価格: ¥2,189
ここ数年、チャーリー・ヘイデンはデュオ・アルバム(パット・メセニー、ケニー・バロンなどと共演)を着実にリリースしている。また、クァルテット・ウエストを組んでは、そのセンチメンタルなサウンドにオーケストレーションをたっぷり加えている。本作でヘイデンはマイケル・ブレッカー、ブライアン・ブレイド、ブラッド・メルドーという豪華メンバーをそろえ、クァルテット・ウエストをさらに進歩させているが、ここでもほぼ全曲でオーケストレーションを導入している。
本作のクァルテット・イーストとでも言うべきバンドは、ヘイデンのオリジナル数曲に加え、過去に共演したキース・ジャレットやオーネット・コールマンのナンバーに取り組み、それらに映画『トッツィー』のテーマ曲や愛国的な<6>を取り混ぜている。ジャズ・ナンバー以外の曲の出来はいまひとつだが、<6>はヘイデンの抜群のソロと適度な音量のオーケストレーションのおかげで満足ゆく仕上がりになっている。ヘイデンの意欲的な初期の作品のファンにしてみれば、本作はあまりにもまっとうで、きらびやかすぎると感じるもしれない。だが、そうした中にも何度か素敵な瞬間と出会えるのも確かだ。(Tad Hendrickson ,Amazon.com)