新スター・トレック DVDコンプリート・シーズン 3 ― 完全限定スペシャル・プレミアム・ボックス
価格: ¥24,990
「新スター・トレック」第3シーズンは、TV番組としては極めて画期的な作品となった。試行錯誤の第1、第2シーズンを経てなお、さらなるドラマを描こうとパラマウントが続編に踏み切った結果だ。その原動力を支えた二本柱の1つは、流動的であったキャストがようやく定着したことである。ゲイツ・マクファデン(ドクター・クラッシャー)のレギュラーの地位は不動となり、第1シーズンで殉職したはずのデニス・クロスビー(ターシャ・ヤー)はエミー賞受賞作となった「亡霊戦艦エンタープライズ“C”」のいささか強引な筋書きによって復帰を果たした。ウーピー・ゴールドバーグもまたその魅力をもって嬉々として作品に貢献し続けていた。
もう1つは、番組が旧脚本メンバーのストライキを経て生き残った一方で、登場人物とアイデアが新脚本メンバーの手によって息を吹き返したことである。データが父になる「アンドロイドのめざめ」、ウォーフの中のクリンゴン星人としての血がストーリーを大きく盛り上げる「汚名~クリンゴン戦士として~」、ピカード船長が色っぽい休暇を過ごす「大いなるホリディ」など。スターのカメオ出演も見どころだ。「DEJA Q」でジョン・デ・ランシーがコービー・バーンセンをしのぐ茶目っ気を披露するかと思えば、「倒錯のホログラム・デッキ」では、ドワイト・シュルツが空想にふける怠惰な役どころを演じ、何事もほどほどに、とたしなめてくれる、といった具合。圧巻は「英雄症候群」でのマーク・レナード扮するスポックの父親役だ。TNG(The Next Generation、「新スター・トレック」)続編への期待を最も高めたのは、新時代を感じさせるスリリングな最終回であった。「浮遊機械都市ボーグ:ボーグは果たして何ものなのか」は視聴者をさらに呼び戻そうと仕掛けられたテレビ史上最高のトリックの1つであると、ファン、批評家共に意見の一致を見ている。(Paul Tonks, Amazon.com)