新スター・トレック DVDコンプリート・シーズン 5 ― 完全限定スペシャル・プレミアム・ボックス
価格: ¥24,990
「新スター・トレック」の第5シーズンは、「新スター・トレック」シリーズ全178話を通して優れている作品が多く含まれているシリーズだ。「謎のタマリアン星人」は“これぞ「スター・トレック」”と呼べる雰囲気を持ち、言語をメタファーとして使っている。「悲しみのアカデミー卒業式」ではウェスリー・クラッシャーの忠誠心が試される。シーズン最終話「タイム・スリップ・エイリアン(前編)」(後編は第6シーズンの第1話)はTNG(The Next Generation、「新スター・トレック」)で指折りのスリルあふれるエピソードであり、掟破りなプロットと山ほどの楽屋落ちジョークでファンたちをもてなす。最高傑作は、苦しいほどに物悲しい「超時空惑星カターン」で、その中でピカードは別の人生を体験する。ゲスト出演の俳優たちも素晴らしかった。ポール・ウィンフィールド(「謎のタマリアン星人」)、アシュレイ・ジャッド(「エイリアン・ゲーム」)、ケルシー・グラマー(「恐怖の宇宙時間連続体」)、ファムケ・ヤンセン(「究極のパートナー」)、ジェリー・ハーディン(「タイム・スリップ・エイリアン」)などだ。そして、他のシーズン同様、Q、ラクサナ・トロイ、バークレイたちの貢献もあった。
しかしながら、前の2シーズンで自信を得た後ではあったものの、第5シーズンではたびたび良いアイデアが十分に生かし切れずに失望させられることがあった。クリンゴンのメロドラマである第1話(「クリンゴン帝国の危機(後編)」)の中でデニース・クロスビーの役はあいまいだった。誰も「スター・トレック/ディープ・スペース・ナイン」の展望を、ミシェル・フォーブスにとって十分魅力のあるものにできなかったせいで、ロー・ラレン役の彼女の素晴らしい演技が、今にして見れば無駄になってしまったように思える。そして、ロビン・ウィリアムズのゲスト出演のためにスケジュールをうまく調整できなかったせいで、代わりにマット・フルーワーが出演した(「26世紀のタイム・トラベラー」)。よりによってレナード・ニモイが出ている「潜入!ロミュラン帝国」は、感情に訴え、人を引き付ける代わりに、ロミュランの政治にばかりかまけている。ジーン・ロッデンベリーはゲイのキャラクターを登場させたがったが、彼の死のほんの数か月後に放送されたのは陳腐な「両性具有ジェナイ星人」だった。ロッデンベリーが作品を指揮できなくなり、議論の余地なく、この時からシリーズは力を失っていった。最悪なことに、彼のつくった非情な悪玉のボーグ人が「ボーグ“ナンバー・スリー”」で感覚的な側面を与えられてしまう。今、ファンや批評家たちは、当時、舞台裏での関心が「ネクスト・ジェネレーション」から次の作品に移り、完全に戻ることはもうなかったと理解している。(Amazon.com)