デビュー・アルバム『ザ・スピリット・ルーム』の大ヒットでティーン・ロック・ブームを巻き起こしたミシェル・ブランチが2年ぶりに完成させた2ndアルバム。アルバム・タイトルは本作の収録曲が、ほとんどツアー中に書かれたことに由来している。前作の路線を踏襲することで、かえって彼女の成長ぶりがくっきり浮かび上がった。デビュー・アルバムを聞いたとき、これはオーバー・プロデュースだろうと思ったものだけれど、その中で歌声だけは負けずに個性を主張していた。その歌声は今回、以前よりも自分にとってリアルな歌が書けるようになったことで、ますます味わい深いものになっている。このまま成長を続ければ、もっとすごい作品が作れるはず。サンタナと共演したヒット・シングル「ザ・ゲーム・オブ・ラヴ」も収録されている。（山口智男）