confield [解説・ボーナストラック付き国内盤] (BRC34)
価格: ¥2,500
エレクトロニカ・シーンの開拓者、オウテカの通算7枚目となるフル・アルバム。前作『ep7』以上に、メロディ、リズムがつくりこまれ、まったく独自のエレクトロニック・ミュージックが誕生した。
ドラム缶の上に落ちる水滴を思わせる音の響きが連続していく<1>、ヒップホップを基調としたビートが徐々に秩序を失い、最終的にはインプロヴィゼーションの様相を呈する<3>、ザラついたつんのめるようなリズム・トラックの背後で民族楽器に似た音色が鳴り続ける<5>など、本作は、不規則なシークエンスや独特の音響工作によって、これまで聴くことができたインダストリアルな側面が後退し、エレクトロニック・ミュージックでありながら「アコースティック」「オーガニック」とも形容できる不思議な質感を備えている。
ダンス・ミュージック/リスニング・ミュージックという区分けは無意味な、クリエイティビティにあふれた野心作だ。(山田次郎)