「敵車を避け、追い抜く」というドライビングゲーム不変のテイストを損なうことなく制作された「モナコGP」。リアリティ至上主義のレースゲーム全盛の時代に、あえて異なるアプローチをしている点にそそられる。8ビット時代からのファンには懐かしく、PlayStation以降のユーザーには新鮮に映るだろう。ゲームモードは、当時のテイストそのままの「クラシックモード」と、ブーストジャンプや追い抜きコンボを追加し、カーブやガケなどの障害物が登場する「オリジナルモード」が用意されている。
理屈抜きに熱くなり、思わずコンティニューし続けてしまうこの面白さは、時代を超えてわかってもらえるはずだ。マルチタップを使うことで、分割画面での4人同時プレイもさらに燃える。当時の開発者のコメントや貴重な資料満載の「特製ルーズリーフ型ライナーノート」同梱など、ファン必見のギミックも見逃せない。(羽根満男)