大東亜戦争と国際裁判 [DVD]
価格: ¥3,990
昭和16年秋、対米戦の危機に見舞われた日本は、アメリカからハルノートを提示されて交渉決裂。東條英機総理大臣(嵐寛寿郎)は戦争の決意を固め、12月8日の真珠湾奇襲によって太平洋戦争が始まった。やがて昭和20年8月15日、日本は敗戦。米軍が進駐し、東京にてA級戦犯を裁く極東国際軍事裁判が開催される……。開戦時の首相・東條英機を主軸に、太平洋戦争と東京裁判の全貌を描いた戦争大作。前半では戦争の流れを、その後は東京裁判の真相を、それぞれ日本を肯定した立場から作られているのは、戦後10余年にして驚きの内容ではあるが、東京裁判がいかに勝者の論理で塗り固められたものであったかを堂々と描いている点は認めてよく、意外と史実にもかなり忠実ではある。東條もここでは実直な悲劇の人物として描かれているが、アラカンが演じているのだから、そういった印象になって当然であろう。企画としての思想に異を唱える向きはあるだろうが、映画としての堂々たる姿勢には敬意を払いたい秀作。監督は新東宝戦記映画の雄・小森白で、これは間違いなく彼の代表作のひとつである。(増當竜也)