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“私”はなぜカウンセリングを受けたのか―「いい人、やめた!」母と娘の挑戦

価格: ¥1,470
カテゴリ: 単行本
ブランド: マガジンハウス
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私には青春の記憶がない! ★★★★★
 数年前からこの本の存在が気になりながらも、つい最近購入して読みました。
私にとっては、今がまさに、読むべき時期・よいタイミングだったように思いました。
帯の「私には青春の記憶がない!」というフレーズが、自分に当てはまりました。
まさに最近自分を振り返るときにこういうことがありました。
自分の感情や、思い込みに向き合える作業をしている私にとって、人生の1冊になりそうです。
妹にもすすめました。
気づこう!「人によく見られる」子育てしていないか ★★★★★
「人によく見られる」ように子どもを育ててしまう事は
親から子へ、親から子へ、と繰り返し伝えられる。
そんなことが、よくあることだけど、「なぜ私が生まれ
たのか」「なんのために私は生きるのか」をわからなく
してしまう。

生きていること自体に価値があること、自分の好きなように
生きていいこと、わが子が自分ではないことを教えられた。

直接的に子育てをテーマにはしていないが、子育ての本質
を問う書。子育て中の親たちに読んで欲しい。
一人の女性の人生がありありと見える。 ★★★★★
信じられないような本である。
カウンセリングの記録が載っているだけでなく、東さんの自己分析のエッセイがカウンセリングプロセスごとに載っている。
これだけ自己開示できるものだろうか。
母親との争い。父親との葛藤。
全く普通に見える一人の女性の人生が変わっていくのが、ありありと見える。
ホントに小さな言葉で傷つく、言葉の背景を自分のなかで増幅させて、大きく傷ついていく。
そしてそれがカウンセリングで開示されて、癒されていく。
自分で傷ついたものを、自分の力で癒していく。
感情が揺れて、涙が流れる。

東さんのメッセージで ペンギンがある。

ペンギンは鳥なのに、飛べない
でも、泳げる
飛ぶように水中を自由自在に
ほめられなくても認められなくてもいい
それも ワタシの幸せ

行間ががっぽり空いた、このメッセージ。
まるで音が聞こえるように感じられる。
ドキュメンタリーとしては面白い ★★★★☆
女優の東ちづるさんが自らを「アダルト・チルドレン」であると認識して、母親と二人でカウンセリングを受けた記録です。著者と母親の英子さんがそれぞれ単独で、あるいは二人一緒に受けた合計12回のカウンセリングのうち9回分が収録され、さらに東さん自身や母親がカウンセリングを重ねるうちにどのように変化していったのかが語られています。

東ちづるさんは外見や話し方が一見優等生的だし、出演したドラマもあまり見たことがないのですが、「たけしのTVタックル」に出ていたころ、率直な発言が心に残って気になる人でした。本書を読んで、タレント業以外にも着物のデザインやボランティアなど多彩な活動をしていることを知り、やはり人間的な厚みがある人なんだと納得しました。

その彼女が母親との関係を中心として内なる障害を取り除くためにカウンセリングを受け、しかもそれは出版というかたちで公表することを前提とした決断だったということに衝撃を受けました。僕はたとえ何らかの内なる障害を認識したとしても「健全さ」を追い求めるためにそこまでエネルギーを投入する気力は持てないと思います。

いずれにしても、文字での表現という限界はあるものの、密室でのカウンセラーと患者との間の対話の赤裸々な記録を通じて、この種のカウンセリングのもつ力というものが具体的に理解できる本です。

あなたも「いい人、やめた!」と言ってみませんか? ★★★★★
彼女の勇気に感謝したい。
僕はもし本の副題に「いい人、やめた!」がなければ手にとることはなかっただろう。
彼女に対してはテレビ画面を通じてではあるが話す内容から親近感をおぼえてた。
その彼女がカウンセリングを必要としていた精神状態であり、それを実行していたことに驚愕した。
このカウンセリングという言葉は、実は、僕にとって恐怖だった。

生きていくうえで何が正しくて、何をもって成長といえるのかを日々考えながら生きていくことの辛さ。
それが明確に自分の中で決められていないのにもかかわらず、委曲を避けながら他者に誤魔化した
自信を見せることで得てきた自己満足。
すべての問題は、自分の生きる価値そのものすべてを、他者からの評価に委ねていたからだ。

それを認めるのは恐いし、それをカウンセリングという行為により、本来、自分の弱さを他者に見せた
くない人間が虚構としての価値観を、まさに他者にさらけだすわけだから、受診する行為の第一歩が
どれだけ困難で苦痛な精神状態になるのか、、、だが彼女は社会とはなれた心に再び社会にコミット

するための勇気をカウンセリングすることにより、今まで避けていた自分と向き合い、そして、新たな
自分の価値観を自分のなかから見つけ出すことにより作り出す人生を歩んでいる。
僕は彼女の副題によりこの本を手にしたわけだが、「8文字」が僕を自己と向き合うことに志向させて
くれたことに感謝するとともに、あらゆるものに畏敬の念をもたせてくれた。

日々の社会生活で、自分の心の変調に気づきながらも、毎日の生活を繰り返すことを余儀なくされている
と感じている人には、リスクを伴うが一旦社会からリタイアし、この本をスタートに新たな人生観を得る
心の旅にでてほしい。