ブルーノートは「基本に忠実な」ジャズを生みだすことで名高いが、そのコンセプトにモブレー以上にぴったりのアーティストはいないだろう。モブレーは、ほとんど人目を引くことのないその職人肌の集中力と堅実さでもくもくと音楽を作りだした。そして、とびきりロマンチックなアーティスト、彼の世代で最も才能豊かなサックス奏者のひとりとして、独創的な美しいメロディーとひたむきで緊張感に満ちたリズムを溶け合わせた。なかでも、タイトル曲の流れるようブルースはモブレーの芸術性をしめす絶好の見本だ。このセッションは、称賛に値すると言うほめ言葉だけではまだまだたりない。(Stuart Broomer, From Amazon.com)