The Allman Brothers at Fillmore East
価格: ¥968
1968年3月8日、プロモーターのビル・グラハムはNYのイーストサイドにあった映画館跡地にライヴハウスを開設、71年の閉店までの短い期間、フィルモア・イーストは伝説のライヴを数多く生んだ。
とりわけオールマン・ブラザーズの演奏を収録したアルバムはロック界最高のライヴ・アルバムとされ、その輝きをいまに伝えている。南部ジョージア州出身ならではのブルーシーなメロディライン、黒人ゴスペルから流用されたオルガンの旋律を背景にツインドラムを配するなど、音は厚くスケールの大きなものとなっている。ウィル・マクテルやエルモア・ジェイムズら往年のデルタ・ブルースマンの曲を再解釈するデュアン・オールマンのスライド・ギターは時に粘っこく、そして「スカイドッグ」と呼ばれたように音の空間を自由に駆けめぐる。そこにはデュアンによる、先達への畏敬や憧れすら聴き取れる。
彼はこのライヴを制作する前にデレク&ドミノスの『レイラ』に参加、エリック・クラプトンにグループへの加入を求められるがそれを断り、フィルモア・イーストでの演奏の後、オートバイ事故で帰らぬ人となった。(駒沢敏器)