モデルのシンディ・クロフォードが、出産後のシェイプアップにあたって抜擢したのがキャシー・ケーラーだ。自らも双子を出産し、80ポンド（約36キロ）の減量に成功した実績を持つトレーナーである。プログラムは手軽な短時間のワークアウト2本に長時間のワークアウト1本、という構成。ワークアウトA（12分）はゆったりとしたBGMと共に行うストレッチがメインの軽いルーティン。ランジやアブドミナル・カール（腹筋運動）などが組み込まれてはいるものの、ハードな動きは一切ない。

   ワークアウトB（16分）では、腿上げや足踏みなど、いたってシンプルかつローインパクトのカーディオ（心肺機能を鍛えるエクササイズ）を取り入れており、振り付けはなし。物足りないと感じる方は軽いダンベルを使ってもいいだろう。大筋群より先に肩がバテてしまうかもしれないが…。そのほか、ワークアウトBにはスクワット、ランジ（バランスをとりながらトランプを拾う）、クランチや腕立て伏せなどのエクササイズも。ワークアウトCは全身運動で、複数のカーディオにより筋持久力の向上を目指す。ここでのカーディオはBよりも複雑でハードだが、やはり振り付けはなく、足踏み、スクワット、キックなどを組み合わせている。ダンベルの使用はお好み次第だ。

   視覚的にメリハリの利いた作品で、カラーにモノクロ、画質はクリアだったり、荒くなったり、海岸シーンあり、フィットネスルーム内での撮影あり、と変化に富むうえ、カメラアングルも変わる。ワークアウトそのものに派手さはないが、充実した内容だ。クロフォードが以前に出したエクササイズビデオ第1弾を見れば、トレーナーがラドゥからキャシー・ケーラーに変わり、危険でお粗末だったルーティンが安全でまっとうなものへと改善されたことに感謝したくなるはず。（Joan Price, Amazon.com）