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ビリー・ミリガンと23の棺〈下〉 (ダニエル・キイス文庫)

価格: ¥1
カテゴリ: 新書
ブランド: 早川書房
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罪を犯したのは「多重人格」せいなんだ ★★★★☆
当時「アルジャーノンに花束を」でSFの中堅作家だったダニエラ・キイスが一躍ベストセラー作家になった「24人のビリー・ミリガン」の続編。ノンフィクションの形をとり、「多重人格」「精神異常にて無罪」との判決に世界中を驚愕させた作品。

「多重人格」は実際にありえるのか?その終結は…という風にして読み進めていくには面白い作品です。しかし、自分自身の権利を激しく主張し、そのためには「脱走」「武器の作成」さえ顧みない。作品中に被害者に対する罪悪感の念がまったく出てこない。たとえ人格が破壊されていようとも、思考は正常に働いているし抜け目がない。「精神異常者」としてより「サイコパス」の感が強かったです。
罪を「自分ではない人格」に着せようとも、それは貴方の一部分です。虐待を受けても心の中に深くしまいこみ、社会人として生きてる人もいるでしょう。罪をなにか他の物になすりつけ快適な治療・新しい人生を望む。「適切な治療を受けていれば、彼はすでに回復し、いまごろは働いて税金を払っているはずです」…その前に罪を償う場があってもよいはずです。
複数の女性に乱暴を働いたことにおけるペナルティ、精神異常と判決され、無罪になったことのペナルティ。それらは永遠について回り、けして快適な生活は送れないでしょう。
「罪を犯したのは「多重人格」せいなんだ。それを治療すれば普通の生活を送れるはずなのになんでこんな目に遭うんだよ?」というビリーの傲慢な主張がずっとついてまわっているようでビリー・ミリガン個人には深い嫌悪感を感じました。

このように淡々と事実の描写を連ね、悔恨の念のないビリーに接していて(作中ビリーの後悔の描写は皆無です)ダニエル・キイスはどう感じたのでしょうか?サイコパスはとても魅力的…といいますから…
そのへんのところを「ビリー・ミリガンと私」とでも題してさらなる続編を書いてほしいなぁと思いました。
ノンフィクション ★★★★★
読む前にちょっと怖そうだなと思いながらも、
ページを一枚捲ったら、あっという間に読み終えていました。

24人もの人格が一人の人間の身体に眠っていて、
必要な時に必要な場所で人格が現われてるなんて、
普通では信じられませんが、たとえ多重人格障害であっても、
ビリーの頭の良さがうかがえ、強く逞しく生きていく様は、
とても魅力的でした。

ノンフィクション好きの私には方には読み応えがあって、
とても面白かったです。

まだ読み途中ですが… ★★★★★
ビリーミリガンの本は怖い怖いと思いながらも、
読み始めると、スイスイ読んでしまいます。
「24人のビリーミリガン」を読んで、続きが気になったので
買ったのですが、1人で読んでいるのに
「えーっ!?」とか声が出てしまうほど、ショッキングな出来事が
書かれています。
えぐい表現など出てきますが、ビリーの賢さには驚きで
多重人格障害であっても、とても立派だし好感が持てます。
今さら読んでいるなんて・・・と自分でも思いますが
今私の中ではブームです!
心理の不思議 ★★★★☆
サイコホラーが苦手な方にはオススメできないかもしれない。
平穏な日常を送っている私には、想像しがたいようなことがたくさん書かれてあった。
恐ろしいことに、それらはフィクションではなく、実際に起こっていた事なのだから、本当に驚きとしか言いようがない。

養父・チャーマーのビリーに対する壮絶な虐待、それが原因として起こった「多重人格性障害」、
ビリーを守るために次々に現れる別人格たち、政治家による圧力、最重警備施設での不当な扱い・・・・・。
どれも目を覆いたくなるような事実ばかりである。

しかし、「これでもか」と降りかかる災厄に負けず、良き理解者たちを得て自由を勝ち取っていくビリーの姿には感服した。
本書を読めば分かると思うが(多少、ビリーよりの視点で書かれてあるため、公平とは言えないかもしれないが)、ビリー・ミリガンという人物は、非常に頭が良く、魅力的である。

もし、彼が幼児期に虐待を受けていなければ、輝かしい未来が待っていたのではないかと思うと、残念でならない。
でも彼のお陰で、「多重人格性障害」という病気が認知され、その治療法の研究が進んだのも事実だろう。
彼は「多重人格性障害」に苦しむ他の患者の助けになるようなことをしたわけである。
とても皮肉なことだ。

「エピローグ 悪魔は手を伸ばした……」に、とても印象的なビリーの言葉がある。

「彼(養父・チャーマー)に許すと言います。そうすれば彼の霊は、子供のころの彼を傷つけた誰かを許し、たぶん許しは過去に遡っていき、
未来を変えるでしょう。人間は、お互いに傷つけ合うことをやめなければならないんです」

親による幼児の虐待が社会問題になりつつあるこの国で、また報復に報復を重ねるこの世界で、
少しでも彼の言葉が届いてくれるように祈りたい。

(^O^) ★★★☆☆
この本を読むまで、多重人格の事なんて一切知らなかったし信じれもしなかった。そして多重人格者に対する偏見などを持っていたと思う。
しかしこの本を読んでから多重人格者に対する感じ方が変わった気がする。

ビリーの強く生きる姿はとても感動的なものだった。
この本を読んでとても良かったと思っている