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プロフェッショナル 仕事の流儀 (15)

価格: ¥1,080
カテゴリ: 単行本(ソフトカバー)
ブランド: NHK出版
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目には見えない課題に取り組む3名のプロフェッショナルの哲学は、簡単そうで奥が深い ★★★★★
 本書は、NHKの「プロフェッショナル:仕事の流儀」から3人の出演者をピックアップし、出演者の仕事からプロフェッショナルとは何かについてケース・スタディを提示している。
 15巻では、ベンチャー企業経営者(南場智子)、中学校教師(鹿嶋真弓)、建築家(隈研吾)の3分野から、第一線で活躍している人物にスポットを当てている。
 (中略)

 南場智子氏は、華麗な経歴を捨てて起業し、幾多の逆境にもめげずに会社を成長させるかを学ばせてもらった。特に、エースを他部署へ引き抜くやり方には大いに関心を抱き、なかなか出来ない事柄をいとも簡単に出来る決断力と発想に感銘した。
 鹿島真弓氏は、エンカウンターを武器に、いじめや学級崩壊という問題と立ち向かい、結果を出している。中学生という最も難しい年代を相手に、多様性を尊重し合うエンカウンターの手法は極めて有効であり、実社会でも実践すべきであると感じた。

 本書で取り上げているプロフェッショナルの中で、私が番組の内容と同様に最も印象に残っている人物こそ、最後に登場する隈研吾氏である。隈氏は、“負ける建築”をキーワードに数々の個性的な作品を手掛けている。
 その中で、我が国がモノづくりで培った人材の豊富さについて触れている。そして、建築は美意識よりもコミュニケーションのセンスが大事であり、美的能力を鍛え上げるという。建築家のプロが仰るので説得力抜群だが、キーワードの“負ける建築”とも密接に関わる規制や制約に関するコメントは大いに関心を抱いた。

 隈氏は、「規制緩和することによって、本当の規制がどこにあるかが見えてくる」と考えている。そして、「人間が生きていくうえでの本当の制約はどこにあるか」という究極のテーマに直面し、この厳しいテーマに向き合う強さが求められるという。
 (中略)
 この部分を読んだだけで、本書を読んで良かったと思ったものである。3名とも極めて人間的に魅力ある方だが、私の場合は隈氏が最も印象に残っている。

 最後に、本書に関する基本構成を踏まえた上で、以下で印象に残っている出演者の言葉を紹介する。

○プロフェッショナルとは
・「与えられた責任をしっかりと果たすということをすごく重視している人だと思います」(南場智子)
・「情熱が第一条件。でも、そこに枝がなくちゃいけない。そして立ち止まることなく、いつも研究をし続けている現在進行形の人」(鹿嶋真弓)
・「一期一会の価値のある出会いをちゃんと形にできるような人で、同じことを繰り返さない人。それがプロなんじゃないかと思う」(隈研吾)