結末部に、人生を乗り切っていくために人がとりがちの方策が三つまとめられている。これは、単純に、楽しさや嬉しさ、幸せや喜びを、志向しているようには見えない人をわかりやすくする手がかりになるだろう。
が、同時に、著者の言うとおり、索強付会するとあやしげになることから、わかりにくいままに据え置かねばならないことが、これまた後味の悪さになっているのだろうか。
人格障害の概念がどのように成り立ってきたのか、この概念は一体なんであるのか、戸惑っている人や、また、他者に困らさせられている経験をしている人などに、有益な一書ではないかと思う。
私には面白かったのだが、途中、グロテスクで気持ち悪かったので、星は4つまで。