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楽園の眠り (徳間文庫)

価格: ¥840
カテゴリ: 文庫
ブランド: 徳間書店
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これが一つの方向なら、私はうれしい ★★★★☆
このところの馳作品の読後感の悪さ、登場人物とプロットのあまりのどうしようもなさから(それでも手に取るのはどうなんだぁ、なんだけど)、ちょっとこのままこういう方向に行ってどうするんだ、と思っていたのだけど。。。
この作品は、ひょっとしてスケールが小さいとか、家庭の中を扱う馳らしくないプロットとか言う人がいるのかもしれないけど、全然そうではないと思うな。

人の心の中に潜む暴力性を、これまでの作品のように(それが当たり前の)やくざ、ちんぴら、粗暴刑事、不良外国人に求めるのではなく、いわばごく普通の人、市井の住民、夫婦、学生に見いだして行った点、はるかにリアルで我々一般人に近く、非常に重いものがある。この点、馳は新しい境地を見いだそうとしているのだろうか。
題材として、ドメスティックバイオレンス、幼児虐待、育児ストレス。。。面白いと思う。現代的で、この方面を馳が新しい視点で切り開くのは面白い。

最後のあたりが、なるほど馳らしいな、と思える部分と、うーん、くどい、と思える部分とがせめぎ合っている。これも一種のサービスなのかな。

今後、もしかして、長寿、老人、福祉問題に入っていってくれると、私ますます面白いんですが。
大人の、子供への接し方 ★★★★☆
 自分の息子を虐待している刑事、友定伸。その息子が突然姿を消した。息子を保護したのは父親に虐待された過去を持つ、大原妙子。保護した子供に名前を付け、自分で育てていこうと決心し、刑事からひたすら逃げることに。女子高生の逃避行が始まる。どちらの側も人に協力を得て、ひたすら追いかける、ひたすら逃げる。頭脳合戦が繰り広げられ、切磋琢磨の攻防戦。

 この本が描きたいこと。それは大人の子供への接し方ではないか。言うことを聞かない子供へ、我慢ができず暴力を振るってしまう。理性を失い、身体がいうことをきかない。そんな心理描写が登場人物を通して描かれている。子供を保護し、二人で暮らしていく夢を抱いた大原妙子までが、子供の我儘に耐え切れずに自分を失ってしまうシーンは読んでいてかなり悲しかった。世の中へ強いメッセージを投げかけている一冊だと思いました。
すごい読後感です ★★★★★
これ程重い読後感を与える作品は稀だと思います。
是非一度手にとって見てください。最悪の気分に陥るでしょう。
それだけの問題作と言えます。
人間心理の描写が素晴らしく、正気と狂気は紙一重だと思わせてくれます。
お勧め。
子どものいない人には理解しがたい世界 ★★★★☆
馳作品の新境地とも言える、幼児虐待をテーマにした作品。
感想はといいますと、虐待にあった子どもが主人公というお話は良くあるのですが、
虐待をしている親の心情を掘り下げ、赤裸々に描いた作品というのは
ちょっと新しいかも、と思いました。

私も子どもを持つ親ですが、親なら誰だって子育ての壁にぶち当たることはあります。
なので、この物語の親の気持ちも少しだけならわかる気がする。
子どもの行動が自分の思い通りに行かず、イライラすることなら誰だってあるから。

でも、たぶん子どものいない人には、あの親たちの葛藤や苦悩を
理解できる人はいないだろうな、と思いました。
でも私は本当に読んでいて苦しかったです。
こんな目にあっている子どもが世界中に何万といるかと思うと。

最近の若い人たちは、親になる前にまず読んでみたら、と思います。
欲しいと思わずに子供を作ると、こんなことになりかねないと知ってほしいです。
IWGP??? ★★☆☆☆
これで、マコトとタカシが出てくればIWGPじゃん!文体変えてお手軽に書いてしまったという感がして仕方有りません…ある意味ショック。
幼児虐待と追いかけっこ…馳先生どうしたの?携帯ネタも古。