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運命は剣を差し出す〈2〉バンダル・アード=ケナード (C・NOVELSファンタジア)

価格: ¥945
カテゴリ: 新書
ブランド: 中央公論新社
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話は面白いが、展開がない ★★★★☆
第1巻を読み終えてから、ずーっと待っていた人間にとっては
裏切られた感じのする第2巻だった。

1巻の話と全然つながらずに始まって、
延々と語られる傭兵たちの現実。
魅力的な傭兵たちの、過酷できわどい日常。
ものすごくよく勉強しているのは分かるのだが、
話の展開が、全く無し。(エピソードはいっぱいあるけど)

突然、番外編へきちゃった感じ。

でも、やっぱりこの先に期待してしまうんだなぁ。
読ませる力のあるファンタジーではある。
この先、何巻ぐらいまで続けるつもりか知らないが、
まずは物語を展開させて欲しいものだ。

主従を超える愛情に、登場人物の平均年齢は下がるか? ★★★★☆
 戦場で負傷した主人公の傭兵団長シャリースを助けた医者のヴァルベイドがさらわれたところで終わった一巻の前日譚といった本書は、傭兵団の日常生活にスポットがあてられた内容になっていますので、本シリーズを初めて手にする人は、一巻よりも先に本書から読んだ方が話の展開は分かりやすかいと思います。

 シャリースはじめ、お髭の中年ダンディ、プレーボーイ、気の優しい巨漢、妻子持ち、ルーキーの少年と、傭兵団の主だったキャラクター描写に、戦闘や暗殺といった仕事で生まれるドラマは、どこか『ベルセルク』の「鷹の団」を思わせますが、殺伐とした雰囲気はありません。

 表紙のイラストで目立つ褐色の肌をした人物の登場も含めて、今回は、女性には嬉しいシーンもあったりと、泣きのドラマも入って盛り上がります。抑えた感じのイラストも素晴らしく、先の展開が楽しみなシリーズです。
 あとがきによれば。次回で一応完結し、シリーズとしてはまだ続くとのことです。

淡々としたファンタジー ★★★★☆
前回の引きからさっさと展開することを望んでいた方には、きっとちょっと物足りない展開かもしれません。
ただ、前回ほとんど登場しなかったバンダルの面々を早く見たかった!という方には文句なくおすすめします。
無能な司令官に蔑まされたりしながらも、淡々と自分たちのために戦い、休みとなれば遊ぶ男たちが、なかなかリアルなんじゃないかなぁ、と。

シャリースと隊員たちのやりとりも微笑ましい。
ただ、物語的に非常に盛り上がるピンチ等には、傭兵という職業上近づかない人たちがメインなので、戦争ものといっても戦術、戦略、心の機微等を期待しない方がいいかもしれません。
バンダルの新入りである訳ありの青年と、彼を人間らしくしていく白狼が可愛らしいの一言。

前作の空気が合うなぁ、と思われた方はぜひどうぞ。