希望的な展望としてはワクワクしますが
★★★★☆
徳間書店でよくある対談形式本ですが、2012年に世界の終末が来るような噂を憂いているマヤの最高神官のコメントも引用しながらも、なぜこの本でエハンさんは2012年を主張するのかと言えば、破壊的な未来ではなくて、新たな生命体への進化というポジティブな展望も持てるとのことでした。
たしかに、そういう説も成り立つと思えるような、さまざまな古代からのお話や現代科学の理論が紹介されてはいるものの、あくまでも「そういう可能性があります」ということで、どう受け止めるかは読者次第という感じで、でもワクワクするでしょ?っていう感じかなあと思いました。
お二人の言葉を信じて2012年もしくは多少の誤差も入れた数年後まで待ってみても何も起こらなかったときは、きっとお二人は今とは違うことをおっしゃるか、または「そのように期待しながら2012年を迎えたことに意義があった。むしろアセンションは訪れたと言い換えても良いのではないか」などとおっしゃるのかなあ?
またゲーリー・ボーネルさんが2000年の予言が外れたときに「実は西暦2000年の最後の12日間じゃなくて、2012年のことだった」って言って12年間も先延ばしにしてセミナーや出版を続行したように、このお二人も堂々と2012年以降もメッセージを発し続けるのだとしたら、私は自己責任というリスクを背負ってまでこの本に期待したくはないなあとも思いました。
でも、今の段階ではまだ私も分からないので、現時点では☆4つにさせていただきました。
集合意識を高次へとシフト(変革)させるウェイクアップコール
★★★★★
錬金術を再定義してみれば「超越的な啓示を感受し、それに物理的実在性を持たせる技術」と言えるのではないだろうか?巻末でそう語るEchan氏の言葉に思わず唸りました。この著書のタイトルは「2012年の銀河サポート:あなたはスピリチュアルな錬金術師になる」と書かれています。
科学者であり物理学者であり考古学者でもあるJude Currivan博士と、今年7月に自らのミッションである"Echan Deravy"というCode Nameを封印することを決めた2人が、高次元の存在から様々なコンタクトを受け、そこで受け取った啓示をこの世界に具体的に体現し共同創造していくためのヴィジョンを描き出すことによって、共時性を本質とする次の銀河文明社会への橋渡しを促していく、その有り様を2日間に亘って熱く語り合った至高の一冊です。
この中で最高のエッセンスはこの箇所だと私は感じました。
Echan:もし私たちすべてがこの秘密、すなわち2012年を超えた先の太陽系の進化を知っていたら、それを現実にするための1歩1歩の取り組みをしなかったでしょう。ですから、この秘密が何であるのかは、あえてここでは話しません。秘密だからです。
Jude:では、私のほうがしゃべってしまいましょう。私たちはいまちょうど狭間のところに生きていると思います。あなたがおっしゃるように、私たちがトランスフォーメーションのプロセスを1歩1歩続けていったなら、新しい宇宙の時代において、私たちは銀河人になるわけです。秘密をしゃべってしまいました(笑)。
また、対談とは別に、Echan氏が本書のために書き下ろしたコラムも掲載されており、ペルーで聖なる植物の一つwachumaを摂取した時に著者が頭ではなく全身で感じ取ったすべての意識との交信にかかるコメント、さらにはコイヨリテッィと呼ばれる儀式に参加した際に感じ取った「祭りの本質」についてのSiriusに係わる記載も示唆に富んでいて共感できます。
2人が共有した将来の可能性についての展望は、読者のハートを通じて個人意識、そして集合意識のレベルを高次へとシフトさせるウェイクアップコールであると感じます。その目覚めのベルが真に鳴り響いたときに、人々は自らの外側の世界に依存したり責任を転嫁することをやめ、完全なる自己を内側に確立し、そして自分自身の創造力を全宇宙のために捧げて宇宙とシンフォニーを奏でていくSynchronicity文明が到来するのではないでしょうか。お勧めです。