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核時計零時1分前―キューバ危機13日間のカウントダウン

価格: ¥664
カテゴリ: 単行本
ブランド: 日本放送出版協会
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『江戸・東京の中のドイツ』(講談社学術文庫) 『阿蘇に見た日本―ヨーロッパの日本研究とヴィーン大学阿蘇調査 (自然と文化阿蘇選書―阿蘇一の宮町史)』(一の宮町) 『世界の沖縄学-沖縄研究50年の歩み-』(芙蓉書房出版) 共著[編集] 『南西諸島の神観念』(住谷一彦との共著、未来社) 編著[編集] 『ケンペルのみたトクガワ・ジャパン』(六興出版) 『日本民族学の現在』(新曜社) 『地域性からみた日本』(新曜社) 『ケンペルのみた日本』(NHKブックス・NHK出版) 『黄昏のトクガワ・ジャパン―シーボルト父子が見た日本』(NHKブックス・NHK出版) 『小シーボルトと日本の考古・民族学の黎明』(同成社) 『近代〈日本意識〉の成立 民俗学・民族学の貢献』(東京堂出版) 『日本民族の源流を探る―柳田國男『後狩詞記』再考』(三弥井書店) 『日本民族学の戦前と戦後 岡正雄と日本民族学の草分け』(東京堂出版) 『日本とはなにか 日本民族学の二〇世紀』(東京堂出版) 共編著[編集] 『古代末期・日本の境界―城久遺跡群と石江遺跡群』(吉成直樹、小口雅史との共編・森話社)
危機がマヌケによって、どう引き起こされ、戦争に至るのかを知る。 ★★★★★
 オムニバス的にキューバ、ホワイトハウス、ソ連や周辺において起こる軍事的状況を、『24』さながらに日付・時間で章立てて、しかも今まで明らかにされなかったり、間違って書かれてきた事柄を、緻密な取材によって修正した、初めて全体的に書かれた書。

 1962年10月27日のブラックサタデーに起こった、米U2機の誤飛行によるソ連領空侵犯事件をはじめとして、今になって初めて書かれるエピソードは、興味深いが、研究書のように堅苦しい読み物とはなっておらず、小説仕立てになっているのもあって、上等な読み物としても楽しめる。

 しかしボリュームには苦戦した。


 結果的にJFKが勝者となり、フルシチョフにも切られた形のカストロが1番の敗者となるのだが、戦争が、自己管理や自制の必要性を知る国の指導者(ビッグマン)でなく、不安やプライドに振り回される配下の者(リトルマン)によって引き起こされるとの、ジャクリーンがJFK死後にフルシチョフに送った私信を、読後に読者は噛みしめる事になろう。
誰も知らなかったキューバ危機の真実 ★★★★★
 本文587ページ、あとがき&謝辞でプラス30ページ、注釈と索引で40ページ、更に未公開物を
含む写真が20ページ……と重量級の一冊。

 しかし、それに見合ったものを提供してくれる一冊でもあります。キューバ危機の通説
(例:10/24に米軍艦艇とソ連艦艇がカリブ海でにらみ合っていた、という話。資料を紐解いて
いくと、実際には起きていなかった)を、著者自身が情報公開を請求し今回明らかになった
事実や、また当事者へのインタビューを元に、それが事実でなかったことを証明しています。

・フルシチョフは当初から10/23時点で、アメリカと事を構える気はなかった。
・ケネディもその気は無かったが、かと言ってどう対応するかにも悩んでいた。
・そうこうする内に、情報の伝達が遅れた為(酷い時には半日遅れていた)、双方相手の意図が
 読めなくなった。
・その為、何も出来ず。それがまた、次の予定外の事態を引き起こしてしまう、という悪循環に。
・米軍とソ連軍の詳細な動き。
・ケネディとフルシチョフは核戦争を避けた方が、カストロは国より尊厳を優先していたので
 何かあれば発射することをフルシチョフに求めた。
・何も出来ない間に起きた、やっかいなことの詳細。
 (U2偵察機がキューバ上空で撃墜され、また同じころにソ連領空へ侵入していた)
・ケネディとフルシチョフがどうやってこの事態を手仕舞ったのか?
 (結果的にアメリカはトルコと言うカード、ソ連はキューバと言うカードを切った形に)

 ……といったことを時系列順に構成。且つ、それぞれの立場で成したこと、成さなかった
ことを描いた、言わば人間ドラマとして編み上げています。

 表題の通り、第2次世界大戦後、世界が核戦争に最も近づいたとき、当事者間では何が起きて
いたのか?を知ることが出来る一冊です。興味がある方の期待は裏切らないと思います。