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天才と分裂病の進化論

価格: ¥2,990
カテゴリ: 単行本
ブランド: 新潮社
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分裂病も食事で治る!!統合失調症は「糖質関連疾患」である。 ★★★★★
糖質制限普及に掛けてのleading hitter:ドクター江部がお勧めの名著。
実際、壮大かつ大胆な仮説の大作である。

「天才はたしかに常に狂気と同じにある。」
人類にとって必須脂肪酸、特に不飽和脂肪酸(EPA、DHA、アラキドン酸など)の重要性を再認識させてくれる名著でもある。病気になりたくなければ炭水化物喰ってる場合ではありません。そもそもヒトには「必須糖質」なんて無いのですから。

そして表紙の「アダムとイブ」、「禁断の果実」がなかなか意味深で印象的である。
じつは禁断の果実とは穀物の事だった。糖質ばかり食べて、ω3系多価不飽和脂肪酸の摂取が減ればロクな事にはならないのである。

人類進化にとって脂質、糖質との関わりを理解する上でも必須の著作と言える。
皆様にはコリン・タッジ著 「農業は人類の原罪である (進化論の現在)」も併せて読まれる事をお勧めする。

生化学と進化の分裂病 ★★★★★
この本は、主に生化学と進化の観点から分裂病を斬った本である。
骨子としては、分裂病は体内で不飽和脂肪酸の利用経路に異常がある全身疾患であるというこ
と。それにより分裂病で間接炎が起こりにくいいこと、重症の感染症で精神症状がよくなるこ
となどが説明でき、また、不飽和脂肪酸の投与で症状が改善すること、また分裂病で不飽和
脂肪酸に関わる酵素の以上が見られること、国別では不飽和脂肪酸を摂取している国ほど、
経過がよいことetcを説明している。
進化との観点では、人類の皮下脂肪、胸、尻などの変化、脳の肥大など重要な変化が脂肪と
関連していること、分裂病の家計では、他の精神疾患、犯罪、そして天才とも他の家計より
よく見られること。分裂病の病前は優秀なものが多いこと、家系で発祥しないものは、豊か
な才能を示し、豊かな人生を送ることなどなどから、精神疾患に関わる遺伝子こそが、分裂
病の家系のものこそが人類、人類の文化の進化を駆動したと述べている。
問題としては、著者があまり進化に造詣がないためか、進化に関する説明がとくに根拠脆弱な
物語みたいになってしまってること(結局のところ、直接の証拠がないため、多くの分野か
らそれらしい証拠をもってくればそれらしいヒト進化物語がつくれるのだ)。また、分裂病
は遺伝子、生化学、伝達物質、病態、脳活動所見、症状など多くの点で興味深い知見があるの
に著者の話では、まだそれらのほとんどが全く説明されず残ってる。
ただ、分裂病が多因子疾患である以上、著者の述べたことも1つの因子であることはありそう
なことだとは思った。
知的好奇心をかき立てるサイエンス・ミステリー ★★★★☆
経験的にも納得できる話ではあるわけだが。白痴天才なんて話もあるし、狂人と天才は紙一重なんだよね。
歴史を性格にさかのぼるには限界があるので、「サイエンス・ノンフィクション」というには想像で補う部分が多く、まとまりがなくなっている(ペンが走りすぎ)感もあるのだけど。それでもサイエンス物としてもミステリーものとしてもとてもおもしろい本でした。

現在では「統合失調症」と呼ばれる分裂病。本人の意図とは関係なく、妄想や幻聴の現れる大変な病気。精神病としての重篤さからも、世間的なものの見方からも、ご本人達は大変な生活を送っておられます。しかし、この本は「そんな人々に現在の人間が支えられているのだ」という光を、分裂病に与えてくれます。彼らは変異体であり、複数の遺伝子の組み合わせが合うと発症する。遺伝子の組み合わせ如何で誰でも分裂病になる可能性があり、また、その組み合わせが異なれば、飛躍的な天才になることもある。その組み合わせが判明すれば、自分がどの程度の分裂病気質を持っているか、子孫に影響するかもわかる…。著者は分裂病のメカニズムの中で重要と思われる「脂肪」に焦点を当てて、人間の進化の謎解きを試みています。

それにしても残念なのは、「歴史は正しくはどうあったのか」を、どうがんばっても検証できないこと。この本をこのまま「想像力豊かなサイエンスミステリー」にしておくのはもったいないなぁ。信憑性は高いように思いますが。
精神医学のリーマン予想 ★★★★★
一見トンデモにも思える大胆な仮説は、最新の進化医学と生化学の知識を、著者の臨床経験と該博な教養で練り上げた、緻密できわめてアカデミックなものです。ホロビン氏は、イギリスの権威ある医学雑誌Lancetにも多くの論文を掲載している一流の研究者でした(2003年逝去)。 読めば読むほどその深さが感じられます。氏の仮説を数学者のリーマンに因んで「ホロビン予想」と呼びたいですね。原書には引用論文が多数載っています。併せて持っておくことをお勧めします。
いい加減な本。 ★★☆☆☆
 内容は、むしろ「統合失調症の脂肪酸代謝仮説」といったところ。考古学と生化学のような異なった分野や、教科書的な事実と著者の推論が同レベルで扱われていたりと、全体的にまとまりない印象をうける。所々に首を傾げたくなるところもある。内容の正当性の評価のために必要な参照文献の記載はなされていない。ある意味「いい加減な本」といえなくもない。
 ただ、本文中にも出てくるω3脂肪酸のエイコサペンタエン酸は、統合失調症を始めとする精神疾患に一定の効果が期待され、注目されている。この脂肪と精神疾患というトピック自体には非常に興味のあるところであり、その点だけは面白く読めた。