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ニーチェ―ツァラトゥストラの謎 (中公新書)

価格: ¥1,008
カテゴリ: 新書
ブランド: 中央公論新社
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良書 ★★★★★
ニーチェの「ツァラトゥストラはこう語った」についての解説本。
冒頭のニーチェについての概説も、一行目からワクワクされられるような感じで、ニーチェを読んだ事が無いわたしでも楽しめた。資料も満載。
「ツァラトゥストラはこう語った」は、ニーチェの本の中でも解読が難しいが、この解説書を読むと、より一層深い解釈ができるのかも知れない。正しいか正しくないかは別として、一つの解釈の仕方ではあるけれど。
ツァラトゥストラをはじめ、ツァラトゥストラの動物である鷲や蛇、道化師、曲芸師、最も醜悪な者など、個性豊かでとても不思議な登場人物がたくさん出てくるが、そのキャラクターやシチュエーションの何れも、ニーチェの思想を反映するメタファーそのものある。永劫回帰をテーマに、最後にはパロディをさらにパロディ化することで、生を肯定し、幕を閉じている。だけれど、この物語には終わりが無い。ニーチェの、自分自身を否定した上で肯定していると言う両義的な、そして他者にもそれを求めるという独特な思想は、ツァラトゥストラの、常に二者間で揺れ動く葛藤によって表現されている。
これを読んで、オリジナルのほうもめちゃめちゃ読んでみたくなった。
ツァラトゥストラの無門関の門前にて ★★★★★
ツァラトゥストラは読む人によって、多くの面を見せてくれる本ではないかと思います。
そんな本に解説書は似合わないとも言えるでしょうが、でもやはりツァラトゥストラは難解なシンボルでもって
書かれているので、シンボル解読のためには、本書のような手がかりを与えててくれる本は参考になるところもあります。
読解のための背景知識を手に入れるのによい本ではないかと思います。
でも最終的には、読者はオリジナルのテキストに向かわなければならないでしょう。
そのための橋渡しとしての著作であると思います。
あとがきがかっこつけすぎだけど、いかす ★★★★★
ツァラトゥストラ読解にもってこいの一冊。
直線的な理解を許さない『ツァラトゥストラはこう言った』を、丁寧に解説してくれる。
むろん、固定的な解釈を回避する書であることを念頭に置いた上で。
教養としてのニーチェ ★★★★☆
 著者が「あとがき」で述べているように、本書は「ツゥラトゥストラ」という迷宮をさまようための地図である。各章ごとに掲載されている著者オリジナルのこれらの地図、すなわち「目次と構成」が実にいい。ニーチェの専門家でもない我々のような者が、この手の新書を読むのはあくまでも「教養としてのニーチェ」がいかなるものかを捉えたいからである。各出版社から数多くの「○○新書」なるものが出されているが、共通項は教養書としてのそれのはず。決して専門書ではない。

 「第一部 ニーチェのスタイル」は前置きが長すぎたり、文献学者としてスタートしたニーチェそのままのスタイルを、村井自身も採っていたりして、正直なところ、内容は消して易しいものではない。しかし、文章がとても練れているので我々門外漢にとっても、読みやすい内容になっている。

 ゾロアスター教の信者、永劫回帰に興味ある者、「駱駝⇔獅子⇔幼子」の三面転換の不思議さに興奮する君、新たなファム・ファタル解釈を知りたい人々、、ベックリン「死の島」を「怖い画」と感じるあなた、19世紀末に良く出てくる「ポリフォニー」なる概念に可笑しさを感じる輩等々に「超」オススメの一冊である。

 
もう一度読んでみたい と思わせる ★★★★☆
ニーチェを読んだのは高校生の頃だった。哲学や歴史背景もしらず読んだ。そして、その斬新なメッセージに圧倒された。読みふけった。神が死んだことを高らかに宣言するこの人は何なんだ。超人とは何か、私はそれにならなければならないのか。 いろいろなことを思い描きながら読んだ。

あれから30年。年を重ねこの本を読んだ今、もう一度ニーチェを読みたいと思った。のめり込むのではなくもっと上手な距離感をおいて楽しめるのではないだろうかと、期待した。もちろん私は変わっているので、あのときの「圧倒される」感覚を味あうことはないだろう。
でも、ニーチェのあの斬新さを今の自分がどう感じるのか、それを試してみたいと思った。
哲学抜きでニーチェに出会った私にとっては、とても助けになった。良書。新書であることがありがたかった。