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市場検察

価格: ¥2,325
カテゴリ: 単行本
ブランド: 文藝春秋
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戦後16代目の検事総長・伊藤栄樹がこう宣言した1986年、世界は音をたてて変わりつつあった。日米構造協議などにかかわる中で、アメリカから始まったグローバル化の波をきっさきでとらえた三人の検事たちは、やがて、「巨悪」の定義を変える必要があり、それにしたがって検察・法務組織も変わる必要があると考えるようになる。本書は、伊藤が検察トップだった時代に中堅の法務官僚だった三人の検事が、検察と司法システムを「変えよう」と志し、「失われた10年」の90年代を経て権力を掌握し、激動の2000年代に、それを実現していった過程を描く。
検察本では出色の出来 ★★★★★
 朝日新聞の検察ベッタリで有名な村山治編集委員の書き下ろしノンフィクションです。前作の『特捜検察vs金融権力』のできばえがあまりパッとしなかったため、どうせ検察礼賛本だろうとタカをくくって読まずじまいだったのですが、池田信夫氏のブログで高い評価を得ていたので読んでみたところ、意外や意外、かなりの力作です。

 登場する検察幹部のほとんどが実名入りで、一人ひとりの検事の考え方の違いや路線の対立などが鮮明に描かれていて興味深いです。特にゼネコン汚職から大蔵接待汚職、日歯連事件あたりまでの筆致は冴えており、いままで知られていなかったことをふんだんに明らかにし、迫力があります。

 ただ、やむをえないことですが、筆者が典型的な社会部育ちの記者のため、経済や金融について勉強不足、生煮えの理解で書いているなと思わせる記述が散見されます。『市場検察』という見方もややとってつけた面は否めず、著者の村山氏の検察担当史という感が強いです。

 朝日新聞社の前作よりも、本作りが巧みな文藝春秋社の編集者がついたせいか、お世辞にもうまいとはいえない文章表現力がましになったことと、構成力がついたと思います。

 そうした瑕疵を含めても、本書は圧倒的な迫力をもった検察インサイドノンフィクションです。最近の反検察本のややもすると薄っぺらな内容よりも、リアルな本書のほうが読み応えがあり、おすすめです。
外部からのモニタリングのあり方 ★★★★☆
検察が最後の正義の砦になるのでしょうか。
検察の行動への外部からのモニタリングは必要ではないでしょうか。
市場検察を検察する人も必要 ★★★★☆
この手の話が好きな方にはおもしろいのかも知れない。
ただ、本書の巻末にも記されているが、「自らがチェックされない構造自体が最大の矛盾」という検察の問題点は指摘しておきたい。

わたしはとある会社で、コンプライアンスを担当しているが、その私の業務は別の部隊がチェックないし監査する体制となっている。

本当に、検察が一人歩きしても大丈夫か?やや、心配な気がする。
特捜好きにはたまらない一冊。 ★★★★☆
発売直後のGW連休後半に読みました。一日半ぐらいで読めました。
著者が新聞記者で培った力量を遺憾なく発揮して、相当の時間と体力を検察サイドへの取材に割いたと思われる労作。検察内部の事情や人事事情にまで踏み込んで、且つフェアに取上げた作品って実際あんまりなかったんじゃないかな。
KSD,日歯連、橋梁談合、銀行接待、・・・などなど、なんとなくニュースなどで聞いたりしたけど実際のところよく分からなかった事件の数々。検察や政治内部のかなりドロ臭い人間模様のもとに事件が推移したことがよくわかります。
「国策捜査」なんて言葉を結構耳にするけど、実際のところ検察ってどんな人たちでどんな動機で仕事して、どんな価値観で判断してるの?なんて気になる人には絶対おススメ。