面白かったです!
★★★★★
文句なしの素晴らしい作品でした。
私の好きなミステリー作品で、推理をしつつ、あっと言う間に読み終えました。
なんと言っても人物造形がうまい!そして様々に張られた伏線が程よく結びついて行く様は本当に小気味良い感じでスッとしました。
やっぱり乃南アサはうまい!うなってしまいました。
早く文庫化してほしいです!
★★★★★
音道貴子シリーズの大ファンですが、これまでの作品はすべて、
文庫になってから購入していました。
しかし、今回の作品は、文庫化が待ちきれず、ハードカバー版を一気に読んでしまいました。
やっぱり音道シリーズは面白い!
久々の長編で、しかも滝沢保刑事とのコンビ復活ということで、今回はどんなコンビネーションで事件を追いかけていくのかと、読む前から期待していましたが、期待通りの内容でした!
「凍える牙」や「鎖」で見せたような、バイクをぶっとばしたり、監禁場所からの大捕り物を展開したり、というハデさはないですが、むしろ今回のような、ものすごく地道で気の遠くなるような捜査をして、真実に近づいていく、というところが、刑事っぽくてよかったです。
次回作が早くも楽しみでなりません!
主人公、音道貴子に会いたい!
★★★★★
これで、分かった!やはり、警察は日本で一番強いのだ、と。正義は勝つのだ!それくらい、読み終わったあと、スッキリした。 主人公、女刑事、音道貴子、30代、バツイチ。私は、この女(ひと)に本当に会いたいと思う。それくらい、乃南さんの人物描写は、切ないくらい美しい。
あと、残りページちょっとしかなくて、心配になるくらい、見事な物語のたたみ方。素晴らしいエンターテイメントです。
乃南さん、また、機会があったら、音道姉さんが、バイクに跨る姿を描いてくださいね!
馴染み具合で評価が別れそう
★★★★★
前5作、「凍える牙」「花咲く頃の殺人」「鎖」「未練」「嗤う闇」と発表順に読んできた者としては、初作で音道貴子刑事と滝沢刑事がコンビを組んでから二度目のコンビとなるのが嬉しいばかりで、男女間のことに絡むぐだぐだした部分も気にならず読み進めることができたが、本書で初めて音道に接する人はその部分をうるさいと思うかもしれない。そういう点で評価が別れるだろう。
話の方は、プロローグの白骨発見から認知症老人の殺害と展開している辺りは捜査の方も読んでいる方も盛り上がらないが、介護職員の経歴が顕わになった頃から俄然テンポ感が増し、ぐいぐい引っ張られるように面白くなる。
未読の人は、本書に行き着くまで時間はかかるが、発表の順に読むことをお勧めしたい。
音道のような芯の強い女性が活躍する話が好きな人には、松岡圭祐著「千里眼」シリーズもお薦めしたい。発行順とは異なるが「ヘーメラーの千里眼」(上・下)から入って、あとは、「催眠」「千里眼」と発行順に読むと良いだろう。
謎解きに面白さがあるのではない
★★★★☆
凍える牙、鎖以来の音道さんでしたが、いや〜、やっぱり面白かったです!
ミステリーとしての筋書きは前2作の方が明らかに上。
でも聞き取り調査のため歩き回る日々で、二人が目にする地面まで見えてきそうな描写。これが読ませるんです!
音道さんの同僚の先輩の人柄など、女同士の嫌なところが本当にリアルで、さすが女性作家ですね!こんな人、私のまわりにもいます。本人は自分だけが苦労しているって思ってるんですよね…。
鎖を読んだのがもう5〜6年も前なので、音道さんがワケあり独身だとは思ってたけど「あれ〜、旦那さんの浮気で離婚したんだっけ?死別したんじゃなかったっけ?」とか、今の彼とのなれそめとか覚えてない部分が多くて、ちょっと気になりました。前作を読み返してからの方がいいかな?でもストーリーのダイナミックさは前2作の方が大分上だから、見劣り(読み劣り?)するかな…?