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高島易断を創った男 (新潮新書)

価格: ¥714
カテゴリ: 新書
ブランド: 新潮社
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易の話ではない ★★★☆☆
 横浜の高島町に名前を残す高島嘉右衛門。彼は江戸末期から明治にかけての豪商・実業家であった。と同時に、現代の易の基礎となる高島易断の創始者でもあった。しかし、高島易断について知りたいと思って読んだのだが、その期待は見事に打ち砕かれた。本書は実業家としての高島について書かれたものだったのである。
 高島は材木商、為替商、ホテル業、ガス灯敷設、教育と様々な事業に携わった。違法取引に手を出して投獄されたりと波瀾万丈な人生を送っている。その局面をたどっていくのが本書なのである。
 著者は高島の人生を肯定的に描いているが、私には、政府や要人と癒着して私腹を肥やす悪徳商人としか思えなかった。易も隠れ蓑に使われただけではなかろうか。
小説より奇なる嘉右衛門の生涯 ★★★★☆
「当たるも八卦当たらぬも八卦」と言うことわざがある。世間では占いと言えばいい加減で、易者は世捨て人か、困っている人を食い物にするぼったくり屋というイメージが強い。しかし、熟練者が真剣にやれば必ず当たるというのが、嘉右衛門の信条で、日露戦争の勝利や伊藤博文の暗殺を見事に予言している。

 商売の天才だった青少年時代、異人との金売買による数年間の獄中生活、旅館経営から瓦斯燈、鉄道、農場経営、海運事業まで手を広げた中年時代、各界の名士と山荘で交遊した晩年と、嘉右衛門の生涯はそのまま文章にしただけでも小説以上におもしろい。