ドイルには約1年程船医として過ごした時期があるそうだ。その経験を活かしてかどうかは知らないが、彼の手になる英国お得意の海洋ものはサスペンスに満ちている。誰もが死に絶えた漂流船の謎、亡霊に取り憑かれたかの様な船長の奇怪な言動、孤島で夜な夜な繰り返される殺人等々。『ジェランドの航海』はドイルには珍しく日本を舞台にしている。『ジェ・ハバカク・ジェフスンの遺書』は有名なマリー・セレステ号の謎を扱ったもの。
収録作品は以下の通り。
縞のある衣類箱
ポールスター号船長
たる工場の怪
ジェランドの航海
ジェ・ハバカク・ジェフスンの遺書
あの四角い小箱