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シャーロック・ホームズの叡智 (新潮文庫)

価格: ¥594
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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技師の親指 ★★★★★
短編集です。

最初の話は「技師の親指」です。
はじめは、水力技師がどういう犯罪と関係しているかわかりませんでした。
5年に1度読み返すと、結末を思い出すものと、結末を忘れているものがあります。

結末を忘れているものが面白くなかったというわけではありません。
逆に、面白くて、話にのめりこんで忘れてしまったものもあります。

すべての話が、すべて同じ水準で面白いちうわけではありません。

2度めに読むときには、
1 結末の面白さ
2 筋の展開の面白さ
3 登場人物の面白さ
4 風景、背景の面白さ
5 文章の面白さ
の5項目について採点しながら読んでいます。
ホームズの森、完結 ★★★★☆
本書に収められた8編は、本来であれば別の短編集に含まれてあるべきもので、「冒険」「思い出」「帰還」「事件簿」に返すのが妥当であるが、何故か改版のときもそのまま引き継がれた。「ページ数がやたら多くなったので、読者に迷惑をかけることになる」と訳者の解説で断ってあるけれど、弁当箱のような文庫本が珍しくない昨今では、理由にはならないだろう。本書を一時市場に残したままで、本書の短編を本来の場所に戻し、一定期間待ってから本書の役割を終えるのがよいと私は考える。

ともあれこれで、コナン・ドイルが書いたシャーロック・ホームズ物語は完結する。ここに収められた作品は、決して他に比べて内容が劣るのではない。むしろドイルの作家人生全体にわたって書かれた作品群の鳥瞰図の趣であり、前段の私の意見と矛盾するようではあるが、ホームズ作品集の掉尾を飾るに相応しい回顧録の如き様相である。「緋色の研究」以後執筆順に読み継いで来た読者は、ここでホームズ氏・ワトソン氏の友情や勇気や明敏や失敗や寛容や奇行などに思いを馳せ、些か後ろ髪を引かれる思いで最後のページを閉じるのだ。

思うに私は、ホームズ諸作品に必ずしも高い評価を下してきたわけではない。むしろお粗末にも思える作品が少なくないのだが、それでも今、感慨深く思う理由は何だろう。登場人物の鮮やかな造形、登場人物が思い出を回顧した記録という設定、しばしば陰惨な事件を扱いながら決して扇情的にならない穏健・知的な姿勢と平易・明快な文章との融合、最後は必ず解決するという予定調和の安心感(「水戸黄門」に通じるものを感じる)。こうしたさまざまな要素が、大衆雑誌の人気娯楽作品に過ぎなかったこのシリーズを「古典」の世界に据えたのだろうか。一本一本の木はふつうの木だ。しかし全体として見ると見事な森である。ドイルのホームズは見事な森である。
ホームズの叡智を辿る ★★★★★
 元々Doyleの原作にはこの『シャーロック・ホームズの叡智』という作品集は存在せず、新潮社が『シャーロック・ホームズの冒険』『同思い出』『同帰還』『同事件簿』から紙面の都合上割愛した作品を一冊にまとめたものです。その意味で、Doyleの原作に少々手をつけてしまっているのが残念ですが、基本的には短編集ですし、読み進める際には問題ありません(例えば過去の事件の回想などという時に時間の歯車が噛み合わなくなる位)。上記の作品集から割愛されたからと言って定評が少ない作品であるはずもなく、勿論穂ホームズシリーズの名作が収録されています。
 取り分け、「技師の親指」などは広く知られた話で、シャーロック・ホームズの代表的な事件記でもあります。怪しい屋敷で指を切られて逃げて来た技師の物語です。又、「緑柱石の王冠」の様に規模の大きな事件から、異色のカンニング事件を扱った「三人の学生」などジャンルも幅広く、一冊で十分に楽しむことが出来ます。相変わらず延原謙氏の翻訳文は個人的に好きで、19世紀末のロンドンの格調高い様子から荒廃した社会まで、ワトスンの手記を通して目に見えるように広がっていくのは魅力的ですが、訳者本人はまだまだ不本意な部分があるようです。
ホームズ小品集 ★★★★☆
「シャーロック・ホームズの叡智」という題名のついたシリーズは実際の原作には存在しないのですが、ページの都合上他のシリーズでカットされたものが集められているそうです。だからといって他のものに劣るということは全くなく、他の物語同様どれも素晴らしい作品ばかりです。全部で8話納められていますが、中でも私のオススメは「技師の親指」という作品。この題名に興味を持った方、さっそく読んでみましょう!