私鉄
★★★★☆
1994年に小学館から出た単行本の文庫化。
『全線全駅 鉄道の旅』(小学館、1990-91年)や『日本鉄道名所』(小学館、1986-87年)などに掲載された旅行記18篇をまとめたもの。
本書の特徴は私鉄やタウン鉄道や第三セクターを多く取り上げているところ。北総開発鉄道や北近畿タンゴ鉄道、大井川鉄道などが取り上げられている。「阪神の私鉄の面白さ」では大阪-神戸間を阪神、阪急、JRで乗り比べたりしている。国鉄・JRに乗ることの多かった著者だから、私鉄は新鮮に感じられるらしい。列車の違いや乗り心地、経営努力など、色々な点で比較を行い、鋭い考察を見せてくれる。
最後の3篇は終着駅について。「終着駅の10の型」は面白い。