海戦の直前まで仲間割れで味方同士で兵士の殺し合いがあるなどなかなかオスマントルコを迎え撃つ体制が整わないスペイン、ヴェネチアの連合艦隊。若き司令官の熱意による勝利の経過を時間軸を設定してドキュメント風かつドラマチックに描きます。
最後までなぜか手に汗握ってしまってはらはらしながら読んでいて気付いたら読み終わっていたという感じでした。塩野さんの筆運びで、海戦を真近で見ていて勝利してほっとしたような一船員のような読了感でした。