本書を読めば、再帰処理、操作の抽象化の例を通じて
リスト処理言語Lispの美しさの一端に触れることができる。
ここで示される Lisp とその奥にある考えかたは、
他の言語でのプログラミングにも影響を与えるだろう。
ほんの少しの前提知識--.emacs の編集経験程度--は要求されるが、
良書である。
Lispというよりは、リストと再起処理の基本を学ぶための入門書です。Lisp自体
を学ぶことに今日それほど意義があるとは思えませんが、こういった概念はJava
などでの実装時にも役立ちますし、こういった処理系があることを知るというこ
ともスキルの幅を広げるにはよいきっかけではないかと思います。
また、Emacs Lispでプログラミングはしないが、.emacsのカスタマイズはする
という程度の利用者にもほどよい内容で、いままで意味もわからず呪文のように
書いていた内容が何となく理解できるようになると思います。これが私にとって
はもっとも価値がありました。