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韃靼疾風録〈下〉 (中公文庫)

価格: ¥920
カテゴリ: 文庫
ブランド: 中央公論社
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清王朝成立の壮大な歴史浪漫! ★★★★★
 最初は主人公である桂庄助の成長記録もしくはサクセス・ストーリーだと思っていたが、彼は単なる取材記者としての役割が大きいのだなと気づきました。そして彼は、司馬さん自身の分身なのだなということが僕にもわかりました。
 本来なら中国人の作家が描くべき物語なのかもしれない。しかし、中国の現政治体制のもとでは偏った思想でのストーリー展開になってしまうのかもしれません。その点、一人の日本人を絡ませることによって割りに自由で公平な視点をもった物語になっていると思います。
 史書や資料は清の歴代の皇帝たちが改竄を繰り返していたなど歴史の真相がわかり難い中、司馬さんの取材能力、想像力、洞察力がフルに発揮された力作となっています。
 僕自身も、中国のその時代の新しい知識を吸収できて非常に嬉しい気持ちになりました。読み終えてみると、司馬作品の中でも相当上のほうにランクしたい本となりました。
主人公に著者の魂が乗り移っている。 ★★★☆☆
ヌルハチは既に没し、女真族の結束を危ぶむ平戸の武士に帰る故郷は無い。
如何にして北方の少数民族が長城を越え、明に変わる帝国を作り上げたのか? 長城の存在感、女真、漢人と日本人の習慣の違いが興味深く描かれています。

 貿易が盛んとは言え、京都や江戸も知らない平戸の島育ちなのに、主人公が博学で思考も柔軟過ぎる嫌いはありますが、17世紀初頭の中国史に興味をもつきっかけに最適な、教科書的歴史物語ではないでしょうか。