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たそがれゆく日米同盟―ニッポンFSXを撃て (新潮文庫)

価格: ¥1
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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アメリカの対日観 ★★★★★
日米の係りについて考える際に
米国の対日観や日米安保を背景にした力関係を
外して考えることは出来ない。

様々な分野の技術で
非常に優れた技術を保持しているにも拘らず
日本がいまだに航空機産業においてイニシアチブを握れない理由が
ここに明確に記されている。

かつて、石原慎太郎の「NOと言える日本」を読んだときと同様の衝撃を受けた。
「NOと言える日本」は多分に概念的で事実関係を裏付ける物が少ない。
それに対し、本書はノンフィクションの形態をとり
複数の関係者からの言質に基づいている心象が得られるため
核心に迫る物があった。

FSXの開発秘話とか、日米安保を考えるというよりは
今後の日米関係を考える上で一読の価値はある。

FSX開発から大分時間が経過しているが
今だからこそ、その後の事象とも照らし合わせつつ
検証できるのではないだろうか。
日米同盟の危機 ★★★★☆
日米同盟が危機に陥った時期があった。
日米同盟を守るために、ギリギリの戦いを
行った人たちがいた。彼らの活動に焦点を
あてながら、日米同盟の歴史を知ることができる。

日本経済の繁栄によってアメリカの保守化を
もたらしていた時期、この傾向は湾岸戦争にも
続いていく。「外交敗戦」とあわせて読みたい。
取材者が陥る罠に落ちなかったノンフィクション作品の金字塔 ★★★★★
奇跡のようなノンフィクション作品の金字塔である。次期支援戦闘機の導入を巡って、日本国内では零戦の伝統を汲む国産推進派と米国から完成品を購入する輸入促進派の対立。米国内ではペンタゴンと商務省の対立。それらが相互に干渉する関係の中に、日米同盟というお題目だけでは指の間から滑り落ちてしまうような、日米関係の真実の姿が鮮明に表れている。対立する関係者複数の視点を取り、実名とエビデンスを明かして描かれている本書の手法をもって初めてわかることだ。

日本の対米戦略(というものがあったとして)に対して疑心暗鬼に陥る官僚たちや日本になにがしかのシンパシーを抱く議員たちの心理描写も、じつに細かい。日米同盟という理想は、その縁の下で汗をかいて働く男たちの存在なしにはあり得ない。その当たり前のことが痛いほどよくわかる。

ここまで大きな対象を、ここまで「客観的」に描ききった力業には感服せざるを得ない。提供された情報のバイアスに引っかからないためには、反対勢力の話を聞けばよい。業界では「裏を取る」とか「当たる」とか言うが、このことは簡単に見えて、じつはむずかしい。ある主要な情報なり視点なりに依拠しすぎた場合、明らかにそれと反する情報なり証言が出てくると、誰だってそれを素のままに受け容れないものだ。この著者はその罠にほとんど引っかかっていない(強いて言えば外務省寄り過ぎかもしれないくらいか)。それが「奇跡のような」と冒頭に書いた理由だ。

名声を得た後に露見した著者の自己顕示ぶりは、本書の読後感からはウソのように見えてくるが、この本でもけっして著者は「自分」を消していたわけではなかったのかもしれない。また単行本の『ニッポンFSXを撃て』のタイトルのほうがよかったと思う。