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私のスタイルを探して (新潮文庫)

価格: ¥1
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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人生観が変わった一冊です。 ★★★★★
何気なく手にとった服は、実は私の内面を表している。

当たり前のようで、今まで気がつかなかった「モノ」と私の関係。著者の愛するファッションを通して、ファッションだけではなく生き方に通じる哲学まで感じさせてくれる本です。著者がいかにファッションを通じて自分と向き合ってきたかがよくわかります。

たかだか身にまとう物としての衣服ではなく、自分を表現する「スタイル」としてのファッションを教えられました。

私も時間をかけて自分の「スタイル」を作って行けたら人生豊かだろうなと思いました。
買っても買っても着る服がない、と思っている方には特におすすめです。
毛皮については、まちがっている。。。 ★★★★☆
光野桃さんの本は大好きで、たくさん読んでいるのですが、ひとつだけ納得いかないことがあります。それは、ファッションのために行われる野生動物の密猟や、毛皮の製品に関して、あまりにも知識が欠けていることです。

光野さんの本の中に、シャトゥーシュという、やわらかくて指輪も通り抜ける、高級なはおりものが出てきますが、これはチベット高原に棲む希少な野生生物の、チルーという動物が密猟され、乱獲されてつくられるものなのです。チルーは鹿に似た、牛科の動物ですが、このシャトゥーシュをつくるために、もともと100万頭いたのが、7万頭まで減少したといわれています。アメリカや日本でも、取引は禁止されています。シャトゥーシュは、たくさんのチルーが殺されて、つくられたものなのです。

毛皮のコートについても、光野さんは「エコロジー運動がいかに盛んになっても、イタリアから毛皮は消えないだろう」と書いておられましたが、毛皮は、エコロジーという問題ではないと思います。毛皮のコートがデパートで何百何千と見られますが、そのためにきつねや、うさぎやミンクが、狭い檻の中で一生飼育され、ひどい殺され方をして、毛皮が作られるのです。いまや、決して暮らしのために猟師さんが一頭ずつ獲ってつくるのでは、ないのです。毛皮の生産のための工場があり、そこで何万頭という動物が一生、日に当たることも、走りまわることもなく、電気ショックを与えられて殺され、毛皮のコートや洋服が、大量生産されるのです。

光野さんの本はいつもとても素敵で、彼女の優しさがあふれているようで私も愛読していますが、こういう問題が裏にあることも、わかっていただけたらと思います。

装うことはプレゼンテーション。 ★★★☆☆
「装うことはプレゼンテーション」という明確な視点。
自分の服を見つけるためのプロセスも理論的。

ルイーゼ・リンザー著「波紋」の中に、インドから戻った祖父から魔法のような布をもらう話がある。肩をくるめる程大きなスカーフが、指輪の間をするする通る、という。
その布がインドでも最高級の「シャートゥース」という織地だとわかった。

「波紋」は子供の頃の愛読書であり、その中に登場するアイテムが実存するものと知り、はさんだきり忘れていた押し葉を本の間に見つけたような、やわらかい気分になった。

目からウロコ!! ★★★★★
流行のアイテムでキメてみても、ファッション雑誌のマネをしてもイマイチ納得できない。。。
そんな時は光野さんの「私のスタイルを探して」を読んでみて下さい。
自分らしさを無視したファッションやスタイルがいかに自分の良さを殺しているかがわかるはずです。
「まずは自分を知ること」という光野さんの言葉には目からウロコが落ちる思いでした。

光野さん自身の体験に基づいたファッション論は、どれをとっても真実ばかり。昔愛読していた今はなきmc sisterを読んでいるような気分になりました。
自分のスタイルやファッションに疑問を持っている人は、無理に雑誌を何冊も買ってしまうより、まず、この文庫を手に取ってみて下さい。

読み終わった後には自分のファッションの方向性を見いだしているはずです。

自分自身のプレゼンテーション ★★★★★
この本を読んで、自分がどう生きてきたか、これからどう生きていきたいか、何が好きか、ということをファッションでも伝えられるんだということを知った。普通はそこで終わるのだが、この本は終わらせない。具体的にどうしたら自分自身を表現できるか、その方法を教えてくれる。それも光野さんの心地よい文章で。

誰でもない、自分にとっての処方箋。

この本を読んだら、さっそく行動したくなる。