Layla
価格: ¥1,317
クリーム解散からブラインド・フェイスでの短い活動を経て、クラプトンは自らの傷心と疲れを癒しにアメリカ南部へわたった。そして彼はディラニー&ボニーを介して知り合った南部のミュージシャンたちと、自分の好きなブルースやR&Bに没頭する。
疲弊から解放されたリラックスした気持ちと、ゆったりとした環境やペースから生み出された空気が、アルバムの冒頭から現れている。レイドバックした、ルーズとも言えるギタープレイ。スローながらエッジの効いた、確実で温かいサポートぶりを見せるカール・レイドル(B)に全身を委ねたようなソロ。この時期からヴォーカリストとしての側面も前面に出しており、当時25歳とは思えない円熟味や渋さを見せている。<8>からはそれまでのゆるいナンバーから一転してスリリングな展開をみせ、デュアン・オールマンとのツイン・リードのかけ合いは充実した楽しさに満ちあふれている。
プライベートな空気をもつこのアルバムは発表当初こそ評価が低かったが、名盤中の名盤であることは歴史が証明した。(駒沢敏器)