1963年録音のこのセッションで、ピアニストとしてだけではなく、ハービー・ハンコックは、アレンジャーおよびコンポーザーとしての才能を確立するきっかけとなったミュージシャンたちと共演した。ハービー・ハンコックの革新的なセンスはすでに研ぎすまされていたけれど、ここに収録されているのは、すばらしい曲ばかりで、ドナルド・バードのハードでボップなトランペット、ハンク・モブリーのサックスに、ブルースっぽいグラント・グリーンのギターにシャープで切れのいいハンコックのピアノは、魂に火をつけるようなサウンドだ。また、注目するのは、当時若手のドラマー、トニー・ウィリアムスの強烈なサウンど。当時から彼の才能は突出しており、彼はそののちょ、マイルス・デーヴィスのバンドに参加することになった。「ブラインド・マン、ブラインド・マン」は、ハンコックの初期のヒット曲、「ウォーターメロンマン」をもじったファンキーで軽快な曲で、のちにこの曲は、ヘッドハンターズでハンコックがポップミュージック界でも活躍するきっかけにもなった。（スチュアート・ブルマー, Amazon.com)