日常に潜む「思考の混乱」を再発見
★★★★★
「牛への道」の延長線上にあるエッセイ集。
日常に潜む「わからなくなってきました=思考が混乱する素」と格闘しています。第2章では著者の演劇観や芝居に対する考えも垣間見えますし、第3章の書評では思い付き、成り行きにまかせて読み散らした本たちへのコメントが冴えて面白おかしく読破しました。
著者の思考パターンが癖になりつつあります。
わからない人たち
★★★★★
まずはインテリめかした馬鹿話の数々。眉間に困惑を浮かべつつ、決して困ることのない日常の陥穽の甘いさざめき。私の大好きな無意味な知性の炸裂。
面白いです。肩こりが治ります。目つきが良くなります。そして一生懸命生きることがバカバカしくなります。
本当は星4つにしたかったのですが、著者・挿絵書き共に高校の先輩なので、星1つおまけにいれます。
わからなくなれます
★★★★★
初めて宮沢章夫氏を知った作品なのだけれど、本当に何度読んでも飽きない。
とにかく面白すぎて、日常の出来事ひとつひとつが気になってしまいます。
初めの一章を少し斜め読みしただけで思い切り引き込まれてしまって、
とにかくひたすら読んでしまう。
発想が思わぬ方向へ飛躍し、何故か納得させられてしまう。
そして、やっぱり
わからなくなってしまう。そんな作品です。
大声を出して笑ってしまう面白さ
★★★★☆
著者いわく,赤瀬川原平「わかってきました」のタイトルの元になっているという本.読み進めていくうちに,はまってしまう人は完全にはまってしまう.この本の残念なとこと言えば,電車や待合室,いわゆる回りに人がいるところでは読めないということだ.どうしても,笑いをこらえきれないし,こういう本だからこそ,思い切り大声を出して読みたいというものだ.本の著者の読書の紹介されていて,なかなかの幅広い分野とちょっぴりインテリっぽさが垣間見える.
意外なところに意外なツボが。
★★★☆☆
たいていの場合、軽いエッセイを読むと、作者のちょっとした視点に驚かされたり、深くうなずいたりと、意外な話の展開に参加できる小気味よさを得られるものだ。本書も同様に・・・だが、ところどころに「なぜこんなところに引っかかってるのか」わからないネタが登場し、おそらくは作者の独自の感覚によるものだろうと思うのだが、少々疎外感を感じることがある。だが、はまるネタのはまりっぷりにはうならされる。要約しにくい一冊(笑)