ジャスリスン
価格: ¥1,890
ミュージックの2ndアルバム『Juslisen』は前作同様ハイレベルな作品だ。ルーサー・バンドロス、スティービー・ワンダー、ディアンジェロから影響を受け、フィリー・ソウルの中では最も注目されている1人だ。特に歌声が成熟したのがいい。『Aijuswanaseing』のころの青臭さは消えて、音楽性の進歩を反映して豊かな声を披露している。80年代後期のビッグ・ダディ・ケインやパブリック・エネミーを思わせるヒップ・ホップ「Caught Up」「Religious」は、前作に収録されていた初々しい「Girl Nextdoor」や「143」に比べるとかなり聴きごたえのある作品だ。シングル「Half Crazy」ではボサノヴァの雰囲気も少し取り入れるなど、新しい分野にもチャレンジしている。
ミュージックは常に楽天的なアーティストとしても知られている。前作・今作ともに苦しみを歌った曲はほとんどなく、数少ない例外「Halfcrazy」「L is Gone」も前向きな気持ちで歌われているから、なんとなくハッピーに聴こえる。ミュージック(元ミュージック・ソウルチャイルド。なぜか妙なスペルはそのまま)をこれから聴こうと思っている人は、まず1stアルバムから聴くのをおすすめする。正直、「Speechless」や「You Be Alright」に匹敵する名曲は今作には見当たらないからだ。しかしファーストを持っている人はこの『Juslisen』もぜひ聴いてほしい。(Jake Barnes, Amazon.com)