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価格: ¥1,742
1982年4月19日(LAのメイドゥン・ヴォエージ)と20日(サンタ・クルスのクゥンバ・ジャズ・センター)におけるライヴ演奏を収録したファラオ・サンダースの代表作。テレサ原盤のファラオに外れなしだが、なかでも本作は圧倒的なパワーで吹きまくる怒濤(どとう)の演奏に脳天を直撃される白熱のライヴ盤だ。編成はジョン・ヒックス、ウォルター・ブッカー、アイドリース・ムハマッドを伴ったワンホーン・クァルテット。1曲目からエネルギー全開で飛ばすファラオの熱く逞しいブロウは、まるでコルトレーンが乗り移ったかのようで、思わず背筋がゾクゾクしてくる。後年の枯れたファラオもそれなりに魅力だけど、やはりこういう具合に猪突猛進というか、ガムシャラに突き進むところにファラオの魅力があるわけで、そういう意味ではまさに真価と本領を発揮した演奏といっていい。加えてライヴの臨場感をたっぷり味わえるのも本作の魅力だ。曲はスタンダード1曲を除いてすべてオリジナル。LP 時代には未収録だった21分あまりの<5>が追加されているのも嬉しい限りだ。(市川正二)