WILD AND GENTLE
価格: ¥3,000
ソロ・アルバム3枚目、オリジナル作としては2枚目となる作品。鈴木惣一郎(4曲)、CHORO CLUB(3曲)、冨田恵一(3曲)、青柳拓次(1曲)とそうそうたる顔ぶれがプロデュースを担当し、それらの曲が交互に出てくるという構成。鈴木は弦楽器を多用したジャジーで美麗なアプローチ、CHORO CLUBはお得意のブラジリアン・ポップ、冨田はストリングス主体のソウル~ファンクと、それぞれが個性を発揮しつつ、畠山美由紀の歌と相対している。どの曲もアクの強い演奏だが、畠山の歌が確固たる存在感を放っているので、演奏に負けることがないし統一感もある。やはり彼女の、抜群の歌唱力と卓越した感情表現によるヴォーカルは圧倒的だ。毛色の異なる複数のプロデューサーとバトル的に渡り合うことで、そのレベルをいっそう高めた、実験的な意欲作。(小山 守)