オリジナルのほか、スティング、ボブ・ディラン、ウィリー・ネルソンらの曲も取り上げているが、100パーセント自身のカラーに塗りかえているのが素晴らしい。アビー・リンカーンの曲< 12 >「スロー・イット・アウェイ」をレジナルド・ヴィールのベースだけをバックに淡々と歌っているのも印象的だ。プロデュースはイタリア出身のギタリスト&ソングライターのファブリッツィオ・ソッティで、彼はカサンドラと3曲共作するほか、アレンジ面でも貢献している。自身の道を迷わず突き進むカサンドラの姿勢に共感を覚える力作だ。(市川正二)