New Moon Daughter
価格: ¥1,253
1996年に発表したブルーノートでの第2作。前作『Blue Light Til Dawn』もそうだったけど、ブルーノート入りしてからのカサンドラ・ウィルソンはジャズ・ナンバーだけでなく、ブルースやフォーク曲なども積極的に取り上げるようになった。
ちなに本作はオリジナルが5曲で、ほかにU2、サン・ハウス、ハンク・ウィリアムス、ニール・ヤング、さらにはモンキーズのヒット曲まで取り上げていて、まったくもって驚きの選曲だ。これに関してカサンドラは以前インタビューした時、こんなふうに言っていた。「プロデューサーのクレイグ・ストリートの意向でもあった。でも私の場合、デビュー当時はギターの弾き語りでフォークやブルースを歌っていたから、別に唐突というわけではない」。<1>はビリー・ホリデイの名唱で知られる曲だが、カサンドラはビリーにインスパイアされながらも完全な自己流で歌っていて、ビリーとはまた違った意味で感動的だ。バンジョーやペダル・スティールなどを加えた独特の楽器編成もユニーク。(市川正二)