それ故に、さまざまな非ユダヤ宗教、文化と衝突してきた、という。
本書中盤の、反ユダヤ主義の歴史的証拠は凄まじいもので、いろいろと考えさせられる。
中でも、ナチはユダヤ人をスケープゴートとして利用したのではなく、
ドイツ社会に以前から存在していたユダヤ人の特性、価値観に対する嫌悪に、ナチ自らが作り出した人種主義という拠り所を与え
アーリア人対ユダヤ人という図式を確立し、そうすることでユダヤ問題のいわゆる”最終解決”を図った、との件は、
私のなかで判然としていなかった”ナチのユダヤ人迫害は、なぜ?”に対して答を与えてくれた。
本の内容についてではないが、ひとつ残念なのは、おそらく訳は正しいのだろうし、意味もわかるのだが、文法的に変な文がみられること。
ついでに・・・本書で紹介されている、サルトルが考えた出したユダヤ人憎悪の原因は凄く変で笑えます。