Songs From the Wood
価格: ¥470
1977年にリリースされた大地信仰を祭る陽気な本作は、ジェスロ・タルの初期の重厚なプログレッシブ・ロックとはかけ離れている。スティーライ・スパンを手本にした本作は明るく楽しげで、古い英国民謡の緑豊かな地層の割れ目を掘りおこしているかのようだ。民話の登場人物(「Jack in the Green」)と昔の宗教的儀式の伝統(思いがけずクリスマスヒットとなった「Ring Out Solstice Bells」)を結びつけ、英国のトラディショナル音楽に奇抜で半ば想像力にまかせた解釈を加えることで、ジェスロ・タルは本作を1枚のアルバムとして完成させた。そして、コンクリートジャングルに囲まれた家を捨て、田舎に引っ込むことをついつい強く求めている。おもちゃの笛、元気なアコースティック・ギター、中世の曲がりくねった道、五月祭の陽気などんちゃん騒ぎ、それにプログレッシブロックの不思議なタッチを取りいれた本作のサウンドは、21世紀になった今でも魅力的に響いている。(Kevin Maidment, Amazon.com)