父が残したのは時限爆弾?それとも希望?
★★★★★
待ってましたーー!4巻を!!
やっと1巻の巻頭の意味が分かりました。
「ハルちゃん」と「ヨキ」の4巻での生活環境は財閥会長の家。
衣食住の心配はなくても、変らず嫉妬と暴力には晒される兄弟。
嬉しい少年との再会、そして渡された貸し金庫の鍵…
4巻を読んでミステリーのようにドキドキしました。
それでも謎は残ります。
「金庫には何が入っているのか?金だけ?」、
「母親のその後は描写されるのか?」
ヨキもまいらも、光圀も「今」と「社会」とに折り合いをつけて成長し、楽しむ余裕があります。
しかし、その子ども達の中で賢く冷静なハルちゃんだけが、
今でも血の繋がらない父親の暴力の影響に怯えています。
父親の呪縛を感じ続けるハルちゃんがこの物語の結末を決めるのだと思っています。
1番の関心毎は「2人の兄弟は幸せな大人になれるのか…?」です。
5巻までに父親が残し金庫はまるで、爆弾のように感じます。
開けて見て、入っていたのは希望なのか、絶望なのか?
その答えを知りたく、またじっくり新刊を待ちます。
待ってました
★★★★★
前作からだいぶ待った気がしますが・・
改めて、最初から読み直してみると面白い。
暗い話なのだけれど、主人公がたくましくて。
「少年は荒野をめざす」のころの繊細な少年少女から考えると
だいぶ現実的。ただ奥底に潜む繊細さはあいも変わらず。
年を追うごとに、作品が切れ味を失わないのはすごいです。
透明な狂気
★★★★★
彼女の描く狂気はなぜか透明感があって。
けっこうどろどろした世界なのに、あ、しかたないねっていう諦念を感じます。
それが優しさなのか意地の悪さなのか・・・まだわかりません。