内容：兄の手を借りてしか、自分を慰めることができない陸.。
午睡の夢うつつの中、くり返される兄弟の淫蕩な遊戯に
自家中毒気味な兄、潮。
第三の男、谷口の出現で、リアルとアンリアルの境界
が曖昧な、甘く閉ざされた世界に崩壊の足音が・・・。
『絶対麗奴』掲載の「潮＆陸シリーズ」に加筆。

実兄弟　兄ｘ弟

潔癖症の弟は、性的な事を嫌悪していて自慰が出来ない。
だからいつも兄の手で自慰してもらうという設定。
互いに互いが居ないと生きていけないくらい愛してるのに、
性行為している事を弟は覚えていない弟。
だから目覚めると兄へ気持ちも忘れてしまう。それが兄の
フラストレーションになる。
そこへ兄の性的フラストレーションの解消相手の谷口さん
（兄ｘ弟・谷口ｘ兄なのだ）が介入して均衡が崩れ、
兄弟は少しづつ傷つけあってゆく。

兄は弟の潔癖症を直して一緒に住みたいし、できれば谷口
と接触させたくないのに、谷口は飄々と侵食してきて、
上手くいかない。
最後は兄が弟へ「おれは谷口さんとデキてるけどお前許せる？」
自虐的問題発言、以下続刊・・・！ひー気になって仕方ない！
兄弟がうまくいきますように！！

題名のつけかたにセンスを感じる

内容は・・・なんとも不思議
でも何度も読み返してしまう魅力がある

破綻した家庭内で、母親からの抑圧によるストレスが原因で二重人格な弟と、その兄の話。

普段、同級生から消毒液臭いと揶揄される程潔癖な弟。
弟が眠っている時に現れる別人格の弟との性的な行為を日常的に繰り返す兄。
その行為から愛情は感じられず、虐待に近い執着が感じられます。

途中兄のセフレが関係に割り込んでみたり、
色々酷い話ですが、わりと淡々と描かれています。

続巻「うつしみの手」と併せて読んで、初めて物語の起承転結が出揃う感じです。
（２冊併せれば星４つ。）

他に、嗜好が有るにせよ人としてどうかって感じの、
兄のセフレが主人公の読みきりも収録されてます。

兄弟ものです。弟が潔癖で、しかし夜な夜な兄の元へ行き…という話。一見するとただの酷い兄ちゃんに振り回されてる弟にも見えますが、弟も兄ちゃんを見事に振り回しています。が、傷の舐め合いっぽいんですよね。この兄弟、お互いに傷があります。まだ愛はうっすら程度です。この続きの「うつしみの手」でやっとまとまります。深い深い話を求められている方にはいいと思います。