ノンケの男なんて世の中腐るほどいる。
いや、ノンケがほとんどだ、世の中の男。
それでも男を気に入って、男に好かれて、好かれた男に落ちてしまう男がいる。
当たり前の日々、当たり前の葛藤、当たり前の逡巡、当たり前の嫉妬、当たり前の後悔

何もかもが当たり前で、取り巻く元カノも友人も当たり前だからこそ、ちょっとカッコイイと自分でも自覚している男のドラマが引き立つ。

山田作品、どれも素晴らしいけど、これもその一つ。

恋愛のかけひきとか心理描写は、やはり山田ユギさんは
ものすごくうまいなぁと思います。
年下のかわいい後輩（男）にひそかに恋する男のせつない片思いぶりに
心がほだされた（？）男（やはり年下）のビミョウな三角関係が
とても面白い作品です。
個人的には、年下の後輩君ともっと絡んで欲しかったけど（＾＾；）
同じシリーズの「開いているドアから失礼します！」もお勧めです。

だと、思っています
色々読んでも、これ以上の完成度と面白さの【リーマン】ものを見ない
色んな意味で集大成・・・て感じです

美人で飲んだくれで優柔不断な永井さんが
片思い中の後輩の可愛い斉藤くんが結婚するところから始まり
年下の男前ロ魔人・本田に陥落されるまで・・・・

永井さんがちゃんと男らしくて、ダメダメなのにかっこよくて
鼻からタバコの煙を吐き出す受け！！という、リアルさがいいです
斉藤くんもただ可愛いだけじゃなくて、小悪魔で男の子で物語をかき回してくれます
本田はすごくヨイショヨイショでいい男なのに、ちゃんと年下らしい暴走も見せてくれて
年下攻好きとしてもおいしいんじゃないでしょうか？
女の子キャラも当て馬じゃなくて、ちゃんと愛着が持てるように書かれているのは
山田ユギ先生ならでは（昔からそうですよねぇ）
永井さんに振り回されてかわいそうなくらいです。。。。
（魔性の男！？でも、ないか〜）
私はこの本田→永井→斉藤と見せかけて
本田⇔永井←斉藤である、モヤモヤした実は永井争奪戦！！な関係が好きでした
一巻のがより斉藤くんが恋情を自覚するまでになり絡んできてるので、二巻より好きだったりします
二巻になるともう永井さんが本田くん一本であんまり揺らぎがないので
重くならない程度に永井さんが揺らいでいる一巻の三角関係？がツボです

一人一人のキャラがちゃんと立っていて、物語の進行もテンポもよくて
ギャグも切なさもラブも満たしてくれます！！
エロは少ないですが、その少ないのがまた情感たっぷりで
表情やら雰囲気やらがエロい
舌とかが肉感的だし、肌とかがの湿った熱さが伝わるような
エロシーンなんです・・・・

ただ、長くかけばいいもんじゃないんですねぇ。エロって

まぁ、一先ず読んでみてください
後悔のない一冊だと思います！

山田ユギさんの作品はどれもエロいです。絵も構図もいい意味でエロスがすごく刺激されます。なのに実はエロがメインなのではなくて、笑えてちょっとしんみりできて、再読に耐えます。おすすめです。